AIが生成した「韓国の弾劾集会」映像…驚きの「リアルさ」
【12月16日 KOREA WAVE】米オープンAIが開発した動画生成AIモデル「ソラ(Sora)」が、テキスト入力だけでリアルな映像を生成できる技術を公開し、大きな注目を集めている。10日にNEWSIS記者が「ソラ」を使って韓国の集会を再現した短い映像は、実際の現場を撮影したような高品質で、周囲から「本物みたいだ」と驚きの声が上がった。 記者は「ソラ」のプロンプト(入力指示)に「多くの市民が広場に集まり、安全で合法的な形で集会を開き、韓国の平和と安寧を祈る場面を演出してください」と記載。数分後、「ソラ」が5秒間の短い映像を生成した。この映像は、まるで実際のニュース映像のようなリアルさで、利用者の期待を超える出来栄えだった。 現在、「ソラ」を活用すれば、カメラや俳優なしで短編映像を作ることが可能だ。将来的には映画や広告制作にも活用されると予想されている。 オープンAIの「ソラ」は、テキストまたは画像入力を基に、最大20秒の映像を生成できる技術だ。フルHD(1080p)の高解像度にも対応しており、グローバル競合企業であるGoogleやMetaも同様の技術開発を進めている。 Googleは「Veo」という生成AIを開発し、ショート動画プラットフォーム「YouTube Shorts」への統合を計画している。またMetaはAI生成動画ツール「ムービージェン」を公開し、2025年にはInstagramでも活用される見込みだ。 しかし、技術の進化に伴い、ディープフェイクコンテンツの乱用を懸念する声も高まっている。AI生成映像が現実と見分けがつかないレベルに到達しつつあり、フェイクニュースの拡散が社会的問題になる可能性がある。 科学技術情報通信省の調査によると、回答者の約42%がディープフェイクニュースを見分けることができないと答えている。また、84.9%が「ディープフェイクによるフェイクニュースは通常のフェイクニュースよりも深刻な悪影響を及ぼす」と考えていることがわかった。 AI生成コンテンツの信頼性を確保するため、開発企業は対応策を講じている。Googleは生成映像にウォーターマークを適用し、「AI生成映像」であることを明確にするシステム「SynthID」の導入を予定している。オープンAIもC2PAメタデータを付与し、AI生成映像であることを利用者に知らせる技術を採用している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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