支援はいつから受けられる?日常の「できない」を助けてくれるヘルパーの存在
ひとりではできないことが増えてきたとき
介護の現場で出会った人から「幸せになる方法」を教わった、と語る介護福祉士でイラストレーターの高橋恵子さん。今度はあなたに、イラストと言葉でメッセージを届けます。 【本編を読む】次のイラストは 「洗濯ばさみを…前歯が欠けてしまった理由」
年齢を重ね、外出する機会が減り、体のあちこちに不具合が出てくるようになったとき、 あなたはどこで暮らしていたいと思いますか? きっと「自分の家」と答える人も多いことでしょう。 広くても狭くても、 たとえ周りに頼れる人がいなくても、 住み慣れた「自分の家」なら、 たとえひとりきりになっても、動けなくなるまではなんとか暮らせると思うからかもしれません。 しかし、現実はどうでしょうか。 いずれ、洗濯バサミを開くことさえ難しい――そんな日も訪れるでしょう。 そうした「できないこと」が、見た目ではわからない形で少しずつ増えていくのが、老いというもの。 介護が必要になるのは、立てなくなったり寝たきりになったりしてからだと思っているかもしれませんが、 それは、大きな誤解なのです。 ひとりではできないことが増えてきてもなお、 「自分の家で暮らしたい」という、 ささやかで切実な願いをサポートしてくれる存在がいます。 それが、訪問介護ヘルパーです。 身体介護から生活援助まで、 訪問介護ヘルパーの仕事は幅広く、十人十色の暮らしに深く寄り添います。 言ってみれば、おみとりという最期のときまで、 私たちの暮らしに伴走してくれる、もう一つの家族のような存在です。 私自身、かつて訪問介護ヘルパーとして勤務していました。 時に人ひとりの生の奥深さに悩むことも多い仕事でしたが、 それ以上に魅力とやりがいに満ちた、素晴らしい職業だと感じています。 今日もあなたの町を訪問介護ヘルパーさんが、 そよ風のように奔走していることでしょう。 《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
高橋恵子