オークス馬チェルヴィニアは激戦から一夜明けリラックス 岡本助手「いつも通りになりました」
オークス馬チェルヴィニア(牝3、木村)は激戦から一夜明けた20日、厩舎の屋根をたたく雨音を聞きながら穏やかな朝を迎えた。 19日午後8時半ごろに東京競馬場から美浦トレセンへ帰厩。担当の岡本助手は「レース後、口取りのときは興奮状態でしたが、厩舎に帰ってきてからはいつも通りのチェルヴィニアになりました。だいぶリラックスして安心したのかな、というのが大きいですね」と笑みを浮かべた。 19日のオークスでは2番人気に支持され、桜花賞馬ステレンボッシュの2冠を外から豪快な末脚で阻止。桜花賞13着から逆転優勝を飾った。レース前は、牝馬1冠目の直前になかった闘志も戻っていたという。 岡本助手は「走るんだという気持ちが出ていて、目も血走っているような。やる気がありながらも、そんなに空回りしている様子もなく、すごくいい雰囲気でした。今回は現状の100%を出してくれたと思います。ルメールさんがエスコートしてくれて、最後も伸びてくるだろうなという手応えでした。必死に応援していました」と振り返った。 厩舎にとっては初の牝馬クラシック制覇。現3歳世代でも最上位の評価を与えられていたのがチェルヴィニアだった。「2歳の時からすごくいい馬だったので、そのときからクラシックを目指していました。ここで彼女らしい走りができてよかったです。体調的にはこれより上があると思います」。期待馬の復活、明るい将来に厩舎のムードも高まる一方だ。 木村厩舎は今週、2週連続のG1制覇がかかる。ダービーには皐月賞6着から巻き返しを狙う牝馬レガレイラの出走が控えている。岡本助手は「ダービーに向けていい流れになったんじゃないかなと思います。(レガレイラも)勝ってもおかしくない馬だと思うので、こちらも期待していただいて、厩舎一丸となってG1を取りに行こうと思います」と、バトンをつないだ。