【速報】武見厚労相「自分勝手な解釈で極めて遺憾」死亡事案の調査は8月中旬までの見込み 小林製薬「紅麹問題」報告書で「行政報告は因果関係が明確な場合に限る」
小林製薬の「紅麹」を含むサプリを摂取した人が健康被害を訴えている問題。23日に公表された検証委の調査報告書によりますと「行政に報告を行うのは因果関係が明確な場合に限る」などと原因究明に注力し、行政への報告を、およそ2か月間行いませんでした。 【写真を見る】公開された調査報告書の全容は? これに対し武見敬三厚生労働大臣は、「自分勝手な解釈だと私は思います。このような一方的な解釈をされていたことは極めて遺憾である。組織のガバナンスの問題だ。小林製薬には有識者委員会の指摘を真摯に受け止めて、再発防止策を早急に策定をし、社内のガバナンスの立て直しに取り組んでいただきたい」などと話しました。 また、武見大臣は会見の中で、7月21日時点で報告があった274件の死亡事案の調査について、8月中旬までには大部分を終わらせると話しました。
消費者庁への報告 「一方的な」解釈
国が定める機能性表示食品に関する基準には「届出食品のによる健康被害の発生及び拡大のおそれがある場合は、消費者庁食品表示企画課へ速やかに報告する」との記載があります。しかし小林製薬は、この規定について行政に報告するのは「因果関係が明確な場合に限る」と解釈。 報告書では、小林製薬は今回の健康被害の報告を受けてから、「科学的な原因究明に注力し、行政への報告を速やかに行わなかった。」としています。さらに「たとえ健康被害が紅麹関連製品に起因するか否かが不明であったとしても、症例報告が紅麹関連製品に起因する可能性があるとの疑いがある以上、より早期に全品回収を決断すべきであった。」と結論づけられています。 問題を受けて小林製薬は、7月23日午前に臨時取締役会を開き、小林一雅会長(84)と小林章浩社長(53)の辞任を決定。後任の社長には、創業家以外から初めて山根聡専務(64)が就任します。