松山英樹、中島啓太の調子は? コースは? 現地にいる佐藤信人プロが詳細に解説
本日16時からパリ五輪ゴルフ競技の男子が開幕する。TVerでの現地解説を担当する佐藤信人プロに日本代表選手やコースの様子を聞いた。 24年全英オープンでの松山英樹1W正面連続写真(撮影/姉崎正)
こんにちは、佐藤信人です。男子ゴルフ競技の解説として、大会3日前の7月29日にフランス入りしました。翌日(7月30日)は会場のル・ゴルフナショナルで、松山英樹、中島啓太の「チームジャパン」の練習ラウンドを5ホールばかり見てきました。そして、大会前日(7月31日)には、男子ゴルフの実況を担当するアナウンサーお二人と、18ホール入念に歩いてコースの下見を行いました。 まずコースですが、なるほど18年のライダーカップで、アメリカチームが手こずったコースだな、と感じたのが第一印象です。松山(英樹)くんにせよ、(中島)啓太くんにせよ、ドライバーを使うホールは、おそらく3ホール。PGAツアーの多くのトーナメントコースと違い、必ずしも飛距離がアドバンテージにはなりません。300ヤード以上飛ばすと、むしろペナルティを払うホールも多く、何より求められるのがショットの正確性であり、ティーショットはフェアウェイをとらえることがマストとなるでしょう。ラフは4段階という感じで、ファースト(セミラフ)、セカンド(60ミリほど)、サード(80ミリほど)、その外(120ミリほど)には場合によってはロストの可能性もあるような長いラフがあります。セカンドまではなんとかなりそうですが、サードまで曲げたり飛ばし過ぎるとボギー以上は覚悟しなければなりません。
スタジアムコースで、ギャラリーは一段高い丘から選手のプレーを見下ろす形のホールが多くなっています。しかも、ギャラリロープがプレーイングエリアから遠くなっていますから、ラフがギャラリーに踏み潰されてラッキー、というような状況もほぼありません。とにかく正確なショットを打てる選手が上位に来ることは間違いないでしょう。 松山くんと啓太くんの練習ラウンドを見たときには地面も硬く、「なかなかスコアを伸ばせそうにない」と感じました。しかし夜半に少し雨が降り、翌日に18ホール歩いたときには、「スコア、伸ばしてくるな」という印象に変わりました。いずれにしても、試合展開は天候次第になるでしょうね。