【WEC結果】カスタマーチームのJOTA12号車ポルシェ963が波乱のスパ戦を制す!トヨタはペナルティを科されながらもダブル入賞
ヨーロッパ生まれのLMHとアメリカ生まれのLMDhの競演により、最高峰ハイパーカークラス導入後では一番の盛り上がりを見せているWEC。2024 年はLMDh勢の存在感が強まっているが、第3戦スパではカスタマーチームのJOTAが総合優勝を果たした。FIA世界耐久選手権(WEC)は5月11日、2024年シーズン第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝を実施。ハーツ・チームJOTAの12号車ポルシェ963(ウィル・スティーブンス/カラム・アイロット)が総合優勝を飾った。 【画像ギャラリー】2024年WEC第3戦スパ・フランコルシャン6時間 10日の予選はドライコンディションで実施。予選上位10台によって争われるハイパーポールでトップとなったのは、フェラーリAFコルセの50号車フェラーリ499P(アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)で、2番手よりコンマ5秒速い2分2秒600をマークした。 しかし、50号車フェラーリはセッション後の車検で規定違反が見つかり失格に。これにより、2番手タイムを記録していたポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの5号車ポルシェ963(マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコヴィッキィ)が繰り上がり、決勝のポールポジションを獲得した。 トヨタ勢は8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が予選6番手、7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)が14番手となった。 11日の決勝も好天に恵まれ、ドライコンディションで始まった。 スタートでは大きな混乱はなかったものの、各所で激しいバトルが繰り広げられた。そんななか、上位グリッドからスタートしたポルシェとキャデラックのLMDh勢がトップを争いながらレースを牽引していく。 序盤は滞りなく進行していたが、スタートから1時間半ほどが経つするころにはハイパーカークラスとLMGT3車両が絡むクラッシュが発生し、セーフティカーが出動。さらに4時間10分ほどが経過した時点ではキャデラック・レーシングの2号車キャデラックVシリーズ.R(アール・バンバー/アレックス・リン)とLMGT3クラスのチームWRTの31号車BMW M4 LMGT3がケメルストレートで接触。ドライバーはふたりとも無事だったものの、2号車キャデラックが大破。コース上にデブリが散乱するとともに、バリアも破損したことで、赤旗中断となった。 レースは2時間ほどの長い中断を挟んだ後、現地19時10分から残り1時間44分時点で再スタート。上位陣がレース再開後にピットへ向かったことで、赤旗前にルーティンのピットストップを終えていたJOTAの12号車ポルシェが実質トップに浮上した。 その後も堅調なペースで周回を12号車は、2位に12秒余りの差をつけてフィニッシュ。ハイパーカー導入後のカスタマーチームとしては初めて総合優勝を飾った。 2位はポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール)、3位は50号車フェラーリとなった。 トヨタの2台はペナルティを受けながらもしっかりとレースを走りきり、8号車が6位、7号車が7位と、ダブル入賞を果たしている。 WECの第4戦としても開催されるル・マン24時間の決勝は6月15日から16日にかけて行われる。 2024年FIA世界耐久選手権 第3戦スパ・フランコルシャン ハイパーカークラス結果 2024年FIA世界耐久選手権 ハイパーカークラス ドライバーランキング(Top5)
MotorFan編集部