【毎日書評】ディズニーとUSJで学んだ、リーダーに必要な3つの役割とは?
リーダーの3つの役割
冒頭でも触れたとおり、部下やメンバーを能動的にするためにリーダーが行うべきことは「思考改革」「場づくり」「コミュニケーション」の3つだと著者は述べています。それぞれについて確認してみましょう。 最初の「思考改革」とは、リーダーや部下といったそれぞれの立場を見定め、考え方や捉え方を明確に可視化し、理解・認識したうえで、その立場にふさわしい言動を意識して行うことだそう。 仕事とは何か、働くこととは何か、目的、目標、成果とは何かについて、それぞれの立場で理解し、大切にしている価値観や規準、判断軸、お互いの役割を全うするために、それぞれの立場から生み出される思考を整え、相乗効果を発揮する連携を図るのです。(24ページより) いわば「成果」と同時に、「成長」にもコミットするという思考であるということです。では、2つ目の「場づくり」とは? 部下が自分の成長を実感しながらワクワク働くことのできる場(環境)、さらには、部下の成長による言動を通してお客様が愛着を持ち、リピートしてくれる場(環境)を、リーダーが“意図的”につくり出すことです。(24ページより) そうすれば結果的に、働きぶりがお客様から評価されるなどプラスの効果が生まれます。するとやりがいが高まるためメンバーもその必要性を感じ、主体的に“成果につながる環境づくり”に参加してくれるようになるというわけです。 そして3つ目が、良質なコミュニケーション。部下が安心・安全に仕事に集中するためには、なにが大切でしょうか? 著者によればそれは、その仕事を行う目的や意義などを理解したうえで、「自身のすべきこと、できること」に取り組めること。また成長するには、強み、成長課題、目指すべきゴールなど、あらゆる情報を上司と共有し合えることが必要。 それには、お互いの共通言語(仕事を効率的・効果的に運営するために使う独自の言葉)や、その言葉の裏側にある意味づけ(解釈)、規準(どこまでやるのか)、手順(どのようにやるのか)、達成状態(ゴールとして目指すべき状態)を丁寧に分かち合い、お互いの行動やその行動の先にある業務成果(達成ゴール)を、認識のズレが少ない状態にする良質なコミュニケーションが欠かせません。(25ページより) この3つを実践することで、リーダーとしての素晴らしい力を社内外に向けて発揮できるようになるということです。(21ページより) リーダーに欠かせない「リーダーシップ」の「シップ」とは、すなわち「能力」。そして能力は筋トレやスポーツと同様に、目的を正しく理解して正しいトレーニングを積めば、誰もが身につけられるものでもあります。本書を参考にしながら、リーダーとしての資質を高めてみてはいかがでしょうか? >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: あさ出版
印南敦史