初のベルギー人覇者として名を刻んだルナ・ヘンドリックス「もっと良い演技ができたはずだけど最高にハッピー!」 | ISU欧州フィギュアスケート選手権2024 女子シングル レビュー
「危険が大きいことは十分に分かっていました。年齢的にも、より難しくなっています。だから着地できて、本当に嬉しかった」
ルッツに「q」マーク(4分の1回転不足)はついたけれど、GOE(出来栄え点)のわずかな減点など、全体から見れば些細に過ぎなかった。ステップシークエンスと3つのスピンは当然のようにレベル4の評価で、ひとつのこらず全参加者中トップのGOEを得た。特に締めのビールマンスピンは、ほぼオール+5の美品。74.66点という高得点を叩き出し、ヘンドリックスは待望の首位でSPを折り返した。
「大会はまだ終わってはいません。今日の得点と順位にはもちろん満足していますが、土曜日には、新しい戦いが始まります。あらゆることが起こりえます。だから集中し続けなければなりません。もちろん、同時に、楽しまなくてもなりませんけど」
記者会見で打ち明けたところによると、ヘンドリックスはフリースケーティングの前夜はよく眠れなかったそうだ。「1時間おきに目が覚めた」ほどで、頭と身体をすっきりさせるために、この日ばかりは嫌いなコーヒーを口にした。ただ緊張や疲れに、完全に飲み込まれはしなかった。昨年、メンタルコーチの下で、「自分がフィギュアスケートを続ける意味」と「喜び」を思い出した。コーチである兄ヨリクを始めとする「チーム」が、自分に寄り添ってくれていることも知っていた。
そしてFS冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループを、今度こそ完璧に着氷すると、ヘンドリックスは完全に解放された。コレオシークエンスでは鮮やかなスピードでリンクを駆け巡り、しなやかな猫のように、ステップシークエンスを踊りまくった。
本人も認める通り、たしかに完璧ではなかったかもしれない。ジャンプは5つ目までは成功したが、最終2つのジャンプ要素でミスがあった。うち1つは回転不足が取られたため、得点にも大きく影響した。FS138.59点は、パーソナルベストの145.53点には遠く及ばず、トータルでもパーソナルベストより8.03点も低い213.25点にとどまった。
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