メイウェザーも批判?!WBC世界ヘビー級戦のドロー判定で論争勃発
プロボクシングのヘビー級無敗対決が引き分け判定に終わり、英国メディアを軸に論争が起きている。 WBC世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(33、米国)と、元3団体統一王者、タイソン・フューリー(30、英国)の無敗同士の注目マッチは、現地時間1日(日本時間2日)、米国ロスのステイプルズ・センターで行われ、王者のワイルダーは、9ラウンドと12ラウンドに2度のダウンを奪ったが判定となり3者3様の引き分けとなった。見事なジャブと高度なディフェンス技術でワイルダーを封じ込んだフューリーのポイントと、ワイルダーの2度のダウンのどちらを支持するかの微妙な判定ではあったが、両者は、試合後、互いの勝利を主張。 フューリーの地元英国メディアは、元5階級王者、フロイド・メイウェザー(41、米国)のコメントを引用し判定結果を批判的に報じた。 英国のインディペンデント紙は、「フューリーのワイルダーへの勝利が否定され、メイウェザーとレノックス・ルイスが判定批判」との見出しを取り、英国出身の元世界ヘビー級3団体統一王者のレノックス・ルイス氏と、大晦日に日本の格闘イベント「RIZIN.14」でキックボクサーの那須川天心とエキシビションマッチを行うメイウェザーがフューリー勝利を支持していることを報じた。 記事は「ワイルダーは2度フューリーをダウンさせたが、回復を見せ、試合を見守ったほとんどの人たちはフューリーの勝利と考えていた」とし、「50戦50勝の驚くべきキャリアを持つメイウェザーは、5ラウンドの終了後にテレビ局のインタビューに対し、『フューリーは(ここまでの)すべてのラウンドで勝っている』と話した」と紹介した。 だが、ジャッジの1人のアレハンドロ・ローチン氏は、その5ラウンド中4ラウンドでワイルダーを支持していた。 同紙は「彼は引き分けを保証させるようなほとんど説明のつかない得点をつけた」と批判した。 BTスポーツで解説を務めたルイス氏も判定について驚きを見せ、「彼らには良いジャッジが必要だ。このジャッジたちはひどい。自分にも昔、起きたことだが、こういうことが(フューリーにも)起きることはわかっていた。みんなは誰が勝ったかを見ていたはずだ。ボクシングが絶対に勝利し、自分の見方ではフューリーがこの戦いには勝った」と、ドロー判定に批判的な意見を明らかにした。 ルイス氏も、1999年にイベンダー・ホリフィールド(米国)とヘビー級の3団体世界統一戦を戦い、その初戦をドローにされた過去がある。再戦では判定勝利しているが、それらを踏まえ、「アウェーでの試合では、特に相手をノックアウトしなければならない。自分の拳がジャッジにならなければならない」とも発言。同紙は「英国選手がいかにアメリカで勝つのが難しいかを示している」と伝えた。 また他にも元世界王者や関係者のツイッターの反応を紹介。元2階級王者のアンドレ・ウォード氏は、「自分はフューリーが2、3ラウンド勝っていたと感じている。2回のダウンと、そのラウンドがワイルダーにあって、ある人々の目には引き分けに映ったんだ。だが、ワイルダーへの115-111のジャッジはひどい。ただひどい。 ボクシングはどうかしてしまったのか。フューリーの株は上がった」と発信。