ローズの記録に王手で、全米がイチローの記録の価値に注目!
マーリンズのイチロー(42)が、現地時間13日のパドレス戦で4打数3安打1打点、3得点と活躍し、ピート・ローズの持つメジャー通算最多安打記録の4256安打まで日米通算であと1本に迫った。 ピート・ローズの歴代最多安打は、メジャーリーグ記録であり、これとイチローの日米通算安打を単純に比べることはできないという声が米国内では大きい。いわゆる非公式記録という認識だ。日本のメディアがローズ越えへのカウントダウンに入ってヒートアップしてからも、ここまで米メディアでは、ローズの記録と比較するような報道は少なかった。いよいよ王手をかけたこの日は、全米各紙が一斉にイチローの活躍と、ローズの記録にあと1本で並ぶことを取り上げた。 米大リーグ公式ホームページは、試合結果をまとめた記事のタイトルを、「マーリンズはパドレスを完敗させ、イチローはローズに近づいた」とした。写真はイチローが本塁に滑り込んでいるものを使用。 試合経過を伝える記事は冒頭からイチローの様子を伝えている。イチローはファンタスティックなライトの守備をする間に、4打数3安打1四球3得点を記録。3000安打まであと23とし、ローズの歴代最多安打記録まであと1本に迫った ……これは、イチローの日本での安打も数えてのもの、と付け加えた。 また、公式ホームページの別の記事では、イチローは3000安打に23と迫り、イチローの日本での安打数も含めると4255安打で、ローズの記録にあと1本に迫っているとし、現時点では、これは記録としては認められないが、それでも印象深い偉業であるとした。 マーリンズを本拠地に迎えたパドレスの地元紙、サンディエゴユニオン‐トリビューン紙は、13日の試合前、見どころとなる5つのポイントの1つに、イチローがペトコパークでローズの記録に非公認で並ぶ可能性があるとした。「なぜ、非公認記録であるかというと、イチローが日本球界のオリックスで記録した安打とメジャーで記録した安打を合わせたものであるからだ」と解説。 同紙では13日の試合結果を伝える2つの記事のうち、1つをイチロー特集とした。文中なかほどでローズの記録に触れ、イチローの次のヒットは、ピート・ローズの歴代最多安打記録に非公認に並ぶとしている。ここでも、イチローは日本で1278安打しており、これと合わせると現在4255安打となる、と説明。 さらに、「イチローの金字塔はここ(米国)よりも、日本でより祝福されることは確かだろう」と表現。「NPBは、米国の3Aよりもわずかにレベルが上であると考えられている。イチローがメジャーに来る前に日本で成し遂げてきたことの価値を減じるというつもりは全くないが、私たちは、日米ともにイチローの通算安打数がローズの記録と同質かどうかを考察することはできない」とした。