青木拓磨のモータスポーツライフVol.14「再発見!バイクのようでいてクルマで、クルマのようでいてバイクな乗り物」
1990年代に国内外のロードレースでその名を轟かせた青木三兄弟の次男、青木拓磨氏。全日本で王座に輝いた後、世界グランプリの500ccクラスにステップアップし、これからという時に1998年のテスト中の事故で下半身の自由が効かない身体になってしまいました。 【画像】AP TRIKES125をギャラリーで見る(3枚) その後4輪レースへ転向し、昨年のアジアクロスカントリーラリーでは総合優勝も遂げています。それとは別に、最近はBRPカンナムRyker Rallyでツーリングも楽しんでいますが、今回は同じトライクでも、だいぶ雰囲気の異なるトライクに乗りに行った時の話を青木拓磨さんに語ってもらいます!
オートバイのようで、クルマのような乗り物
みなさん、こんにちは。春になり、というかいつのまにか夏のような日差しのきつい日々がやってきました。そんな某日、とあるショップに行ってきました。それが、東京都府中市にあるBARIQIYA(馬力屋)というショップです。もともとはKTMを扱っているバイクショップなのですが、現在、その主力はAP TRIKES125(APトライク)という三輪車になり替わってしまっているお店になります。 今回のお目当てはもちろん、そのAPトライクの試乗です。いわゆる中国製の三輪車です。そういうと「あぁ、あれ系のね」というところでとどまってしまうことも多いのですが、「これはとにかく面白いからぜひ乗ってみて」という知人の紹介もあって実際にその車両に乗ってみることにしたのです。 まずはお店に出向いて、そのAPトライクの説明を受けました。エンジンは125㏄。タンク容量は10Lで、カタログ燃費で25km/Lということなので、200kmくらいは走れるのかな~。ボディサイズは全長2200×全幅1000×全高1650(mm)、乾燥重量は232kgというところです。 自動遠心クラッチで、4速のロータリー式です。シートの左横に長いシフトレバーが生えていて前に倒しこむごとに、スーパーカブのように1 -2-3-4-Nと変速します。バックギアもあってそちらはシフトレバーの横にある短めのレバーでの操作となります。 エンジンは125だけど、法律上の分類としては250ccの側車付き軽二輪となり、シートベルトもヘルメットも装着義務はありません。道路交通法では自動車扱いになるので、普通自動車免許が必要です。運転席はアームレスト付きで前後スライドもできた上に、シートバックは可倒式。ちょうどエンジンの真上にあります。乗車姿勢としては跨るわけではなく座る感じです。その後ろに2名分のシートがあり、乗車定員は3名となります。 もちろん、車両価格も維持費もコストは極めて少なめ、です。