青木拓磨のモータスポーツライフVol.14「再発見!バイクのようでいてクルマで、クルマのようでいてバイクな乗り物」
めちゃくちゃ遅い、けれどめちゃくちゃ楽しい
オートバイのハンドル操作で、クルマのように動かすという、いわゆるバギーのような感じだということはわかりました。で、さっそく試乗です。 乗り込んでみて、その走り出しから面白いんです、これが。うるさいし、遅いし、でも走ってる感は半端なくて、乗り味はまんまバイクです。バンクはしないけれども動作の一つ一つがバイクだし、注目度も高いです。 「倒れないし、転ばないよ」ということでしたが、倒れないけれどいい感じにシナって楽しい。そしてバイクと違ってルーフがあるので守られてる感はすごくあって、でも壊れちゃうんじゃないかって心配もどっかにあって、非日常感覚が満載の一台でした。乗ってみるとすごくおもしろかった。この馬力屋の代表の大澤さんは、その魅力にはまって、商売もこのAPトライク一本でいいかもという感じでやっている状態ですし、多くの人がこのトライクにはまるのもよくわかります。もうほんとに走らなさ過ぎて、試乗中ずっと笑ってしまってました。 何がすごいといって、このレトロな感じのするAPトライク、車いすでも、なにも改造しなくて乗れるというメリットもあります。今時こんなバリアフリーな乗り物、ほかにないでしょ? というユニバーサルデザインのモビリティだったんです。 125ccのバイクのくせに大人が3人乗れて荷物も運べる。夏の強い日差しも遮ってくれる屋根があるので風はあまり感じないけど、解放感は抜群。「ハーレーに乗っている人がセカンドバイクとして購入したくなる」ということですが、それが実によくわかる乗り物です。この感覚を味わうためにも、ぜひ一度乗ってみることをお勧めします。
青木 拓磨