ウタマロ石けんの色、ちゃんと理由がありました ハンズの投稿が話題「もみ洗い時の目印の役割」
汚れに強く白さを取り戻すと人気の「ウタマロ石けん」。先日、その本体が緑色をしている理由がインスタグラムで紹介されて話題になりました。製造販売元に話を聞きました。
1957年発売
大阪市に本社がある東邦が製造販売している「ウタマロ石けん」。 1957年発売で、その名前には「浮世絵師の喜多川歌麿にちなんで日本一の洗濯石けんになるように」という思いが込められています。 当初は別の会社からの委託を受けて製造していましたが、その会社が1998年に廃業。 ウタマロ石けんも廃番になる予定でしたが、利用客から「部分洗いに欠かせない」と存続を望む声が寄せられます。 そこで東邦が商権を買い取り、製造から販売まで手がけるようになって現在に至ります。
ハンズが紹介
そんなウタマロ石けんの動画を、ハンズのインスタグラムアカウントが先月下旬に紹介。 使い方や、ハンズで売っている専用ケースについて紹介しながら、緑色の理由をこう説明しました。 「ちなみに色が移っちゃいそうな緑色 石けんがちゃんと衣類についたかどうか見てわかるため そして この緑が見えなくなるまでもみ洗いすることでしっかり汚れを落とせる! そう、石けんの緑色は洗濯の目印だった!」 この投稿に対して、「初めて知りました」「緑色は親切設計だったのね」といったコメントが寄せられています。
製造販売元に聞きました
「発売当初から緑色でしたが、かつてはもっと濃く、現在は鮮やかな色になっています」 そう話すのは、商品企画部の北村真優さんです。 緑色の理由については、ウタマロのホームページでも以下のように詳しく説明されています。 ◇ ガンコな汚れを落とすためには、石けんを汚れている部分にしっかりつけて、汚れとなじませる必要があります。 どんな強力な洗剤も、この基本が抜けていると汚れは落ちません。 その洗う基本をしっかり実行するために、塗ったところが分かるようにウタマロ石けんは緑色をしています。 汚れた部分にうっすらと緑色がつくまで石けんを塗り、その後もみ洗いする時には、その緑色がちゃんと消えるまでしっかりもみ洗いします。 そうすることで、汚れはしっかり落ちてくれます。 その目印としての役割が緑色にはあるのです。
あえて寒色系の緑色に
ちなみに緑色を選んだ理由は、衣類などにつく汚れは暖色系が多いため、見分けやすいように寒色系にしたとのこと。 自社イベントなどで緑色の理由を紹介しているそうですが、ここまで話題になったことはないといいます。 思いがけずハンズの投稿で注目を集めたことについて、北村さんはこう話します。 「ありがたい限りですし、正しい使い方を知っていただくきっかけになるのでうれしいです」