超☆社会的サンダル、新曲リリース後インタビュー「MVはみんなに幸せになってほしいなと思って撮った」
──タケマスターさんと林田さんは、最初デモを聞いたとき、どんな印象を持たれましたか。 タケマスター 最初は、すごくセンセーショナルなタイトルと思ったんですけど、歌詞と曲を聞いてみると、割と純粋な女の子の恋心というか、人生の一幕を歌っている曲で。いい意味で、オニザワさんの曲だなと思うし、すごくいい曲だなと思いました。 オニザワ 昨日、タケマスターから「好きでもないあいつに電話をかけてる」って歌詞の「あいつ」は僕だ、って言われて。好きでもないあいつ担当は俺なんだ、って(笑)。 林田 そんなことないでしょ(笑)? オニザワ そんなことない! オニザワはタケマスターに電話するとき、そんなことないよ。 タケマスター いや、ありがとうございます……。光栄です。 ──林田さんは、デモを聴いたときの印象はどうでしたか? 林田 普段はこういうことがあって書いた曲だよとか知らされないパターンも多いですけど、今回はどういう感じなのかすべて分かっていたので、ストレートにやった方がいいなと思ったし、こういうやり方をするのもいいなって思いました。普段は、へー、これどういうこと考えてるんだろ? って思うんですけど、あえて聞かないところもあって。今回はめちゃくちゃ分かっていたから、ストレートにやろうって気持ちになりました。 ──最後に叫んでいるパートは、スタッフさんも含め、みんなで叫んでいるそうですね。 オニザワ そう。でも、あれはふじおがやりたいって言うから。 ──オニザワさん発信じゃないんですね。 オニザワ そういう下品なのはふじおだよね。 林田 まあまあ。でも、ふじおくんはアレンジの舵をとってくれる。彼が1番音楽的な造詣が深いところもあるんです。コード進行とかも決めたり。 オニザワ マジ助かるよね。 ──ちなみにMVは、オニザワさんの初監督作品なんですよね。 オニザワ 簡単だと思ったら簡単じゃなかったから、もう一生やらない(笑)! ──どういうテーマのもと、映像は制作されたんでしょう? オニザワ さっちゃんに上野で出会ったとき、なぜか分からないけど、すごく幸せにしたいと思ったんです。本当は、さっちゃんのことを連れ出して、何でも食わせて、何でもしてあげたかったんですよ。あまりにもさっちゃんがかわいそうだったから。しかも、さっちゃんって強気なんです。ちょっと気取っているのも美しいと思って。それをもとに、さっちゃん役が似合う女の子で撮りたかった。HazeってバンドのキーボードのSUZUKAが仲いいんですけど、めっちゃ、ぽいなと思って声をかけて。他にも、いっぱい女の子を出したんですけど、私はさっちゃん単体が幸せになってほしいわけでも、あかりが嫌いなわけでもないじゃないですか。だって、さっちゃんに作れって言われて作った曲だから。さっちゃんだけじゃなくて、私の好きな人みんなに幸せになってほしいと思ったから、私の幸せになってほしい女をいっぱい誘ったんです。仲のいい友達とか、みんな。で、そのとき来ることができた子だけ撮ったみたいな。みんなに幸せになってほしいなと思って撮ったMVです。 ──画質は、いつの時代の画質なんだ!? ってぐらい粗いですよね。 オニザワ 無料のスマホアプリで編集したんですけど、画質が悪いと雑さが紛れるかなと。ちゃちいMVを作りたかったけど、画質良かったら変というか。わざと画質を落とそうと思って、6回ぐらいダウンコンバートしました。 ──2曲目の「チチンプイプイプイ」は、どういうときに生まれた楽曲なんでしょう? オニザワ これは、〈可愛い君の飼い犬に手を噛まれたよ あ――やんなっちゃう〉って歌詞がタイトルに繋がる曲で。Bメロに〈君の好きな所がまだ見つけられるの〉って歌詞があるんですけど、彼の良かったところをまだ思い出せるよねみたいに思って私は書いていて。でも、最近、男に殴られて家を追い出されたんです。 ──また違う男性? オニザワ そう。私が好きになる男、全員ダメかもしれない。 ──ダメ男が好き……? オニザワ 絶対にない! 最初はみんな優しいもん(笑)! 揉めた経緯を考えると、全部その男が悪いけど、その人が作ってくれたご飯がめちゃくちゃおいしかったとか、そういうのをめっちゃ思い出しちゃうタイプなんです。私って、めっちゃ優しいし、いい女だから。それで、結局どうしようもなくなっちゃって。客観的に見て、自分がろくでもない、つまんない女になっていくなと思って。もし魔法が使えるなら、もっと強い女になりたかったなと思って、「チチンプイプイプイ」って魔法を唱えるみたいな歌詞にしたんです。本当は「チルチルミチル」って曲名にしようと思っていたんですけど、それは、かわいい犬を飼っていた男が、チルチルミチルってメーカーのライターをコンビニで絶対に買っていたからで。でも、魔法の言葉として「チチンプイプイプイ」にしました。