彦根総合の上田大地主将（２年）＝滋賀県米原市で、飯塚りりん撮影

　◇攻守秀でた精神的支柱　上田大地主将（２年） 　チーム一の打率を誇る勝負強い打撃と堅実な守備が魅力。主将として選手たちの精神的支柱でもある。 　「個性的なチームをまとめるのは大変だ」と話す。当初は新グラウンドの整備や練習後の片付けで選手たちの動きが鈍く、苦労したという。「整備を他人任せにしていては野球と向き合う姿勢にも響く」と考え、自らトイレ掃除を買って出て背中でチームを引っ張った。北野力顧問は「秋には片付けもずいぶん早くなり、チームとして形になってきた」と評価する。 　「誰に対しても変わらない態度」が主将に選ばれた一番の理由。仲間から「大ちゃん」と親しまれるが、優しい性格から主将として「怒れないことが悩み」なのだという。 　蟹江星允（せいん）選手（２年）が「行動で示す主将」というように「練習では一番声を出すようにしている」と話す。 　◇柔軟な打撃に闘志秘め　友利瑞煕（みずき）選手（１年） 　逆方向への強い打撃が持ち味。二塁を守っていたが、遊撃の練習にも取り組む。 　無口でおとなしく見えるが、「内なる闘志を持っている」と北野力顧問。昨夏はベンチ外で、打撃力を付けようと全体練習後は自主的に素振りやフリー打撃をこなしてきた。昨秋の県大会でベンチ入りを果たすと、決勝では三塁打を放つなど活躍した。 　三橋聖愛（せな）マネジャー（１年）が一人で掃除をしていると、「自分たちが汚したから」と手伝うなど、周囲への気遣いも忘れない。 　格闘技を見るのが趣味で、芯のある朝倉未来選手が憧れの人だ。甘い物が大好きで、毎日チョコレートを大量に買っては就寝前に食べるほか、帽子の裏に韓国のアイドルの名前を書くなど可愛らしい一面も。 　甲子園では「チームに貢献できる一打を放つ」と闘志を見せる。