「パンダを通じより良い世界を」「パンダ愛を人間愛に」…日中共同繁殖研究30年、白浜で式典
和歌山県白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド(AW)」にジャイアントパンダが来園し、日本と中国の共同繁殖研究が始まって30年になったことを記念した式典が30日、同町のホテルで開かれ、関係者約100人が出席した。
冒頭、30年の歴史を振り返る映像が流され、AWを運営するアワーズ(大阪府松原市)の山本雅史社長が「日中両国が手を携え、ジャイアントパンダという動物を通じてより良い世界を実現していくことを願っています」とあいさつ。中国動物園協会の鄭広大会長は「パンダへの愛を人間への愛へと昇華させ、パンダファンから中国ファンになってもらえれば」と述べた。
講演会もあり、AWの中尾建子副園長がパンダが来園するまでの経緯や赤ちゃんの飼育方法、パンダを縁に広がった活動などについて語った。
AWには1994年9月、雄の永明(エイメイ)と雌の蓉浜(ヨウヒン)がやってきた。2000年に良浜(ラウヒン)が誕生するなど、17頭が生まれた。中国以外の施設では最多で、高い繁殖技術が評価されている。AWで12月1日午後1時から、記念のシンポジウムが開かれる。