「永福町駅」には何がある? 老舗ラーメン「永福町大勝軒」がある商店街、コンパクトだけど魅力的な街
◆年季の入ったレコードショップや美容室も
一方、線路を跨いだ南側は商店と住宅が交互になっており、北側よりものんびりとして、さらに地元向きな印象。 南側には年季の入ったレコードショップや美容室、小さな社(やしろ)と隣接する花屋さんなど、所々で気になるお店を見かけました。 さらに、駅から少し歩いた場所には「生活クラブ生協」の会員のみが利用できるスーパーマーケット「デポーすぎなみ永福」も。2階はコワーキングスペースになっています。 駅チカにあるスーパー・量販店は先述の「京王リトナード永福町」に入っていた「キッチンコート」のみ。食品などの買い出しで行ける店舗が少ない点は、永福町で暮らすうえで注意した方がよさそうです。
◆お寺や神社で歴史巡り
永福町は、北側に善福寺川、南側に神田川が流れ、その間に大小いくつかの神社仏閣が建っている特性からか、緑が豊富な街でもあります。物静かな住宅街の中、木々や植栽で目を癒しつつ、のんびり歴史散策をして楽しむこともできそうです。 駅南口から歩いて数分の場所にあるのは「永福稲荷神社」。1530年に、京都伏見稲荷大社より宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)を永福寺境内の鎮守として創建され、明治維新後に永福寺から分離して単独の神社となったそうです。 境内はイチョウの木が見事! 狛犬の代わりにまつられているお狐様から、じっと見つめられているような気がしてきます。 その近くにあるのが、前述の通り地名の由来となった「永福寺」。ここは曹洞宗の寺院であり、境内はこじんまりとしつつ、おごそかな雰囲気が漂っています。敷地内には寺の由来などに関する案内看板もありますが、お寺の方々や檀家さんが利用している場所でもあるので、見学は静かに短時間で済ませる方がよさそうです。 駅へ戻り、今度は北側の住宅街の中を進んでいきます。 10分ほど歩いた先にある「大宮八幡宮」は、平安時代の1063年に源頼義によって創建された非常に歴史深い神社。都内の神社でも3番目にあたる約1万5000坪もの土地面積を持ち、東京都のほぼ中央にあることから「東京のへそ」という異名もあります。参道がとても広く、両側から木々の緑が覆いかぶさって、木漏れ日のトンネルのようです。 境内は緑が繁って、何とも荘厳な気配をたたえています。取材時はちょうど七五三シーズンで、平日ながら数組のご家族がお参りしていました。 同じ境内では「杉並大宮菊花展」も開催されており、さまざまな年中行事の場にもなっているようです。 神社の隣には「大宮の杜緑地」という公園もあるので、こちらで自然散策や野鳥などの観察をするのもいいでしょう。