大喜利だけじゃない『笑点』メンバー落語の実力と魅力
23日に放送された日本テレビ「24時間テレビ38 愛は地球を救う」内の「笑点チャリティー大喜利」で、難病を患い長期療養していた、落語家・林家こん平が、実に11年ぶりに復帰を果たした。こん平は、弟子の林家たい平に支えられ、大喜利コーナーでおなじみの場所、右端のポジションに正座すると得意のギャグ「1、2、3、チャラーン!」を披露。苦しいリハビリを経てこの日を迎えたこん平の姿に、仲間の笑点メンバーや番組出演者たちは一同に涙した。『笑点』と言えば、司会者である桂歌丸も腸閉塞のため、7月12日分の放送から休演していたが、8月8日には収録に復帰。生放送に出演したこの日、こん平に「こんちゃん、おかえりなさい」と声をかけ、元気な姿を見せている。 人気長寿番組『笑点』の高視聴率の秘密とは?
『笑点』メンバーの落語の実力は?
そんな明るいニュースが続く『笑点』は、今年5月で50年目に突入したが、視聴率が20%を越えることもあり、人気は健在だ。 しかし、大喜利コーナーで丁々発止のやり取りを繰り広げるメンバーたちの知名度こそ高いものの、“落語家”である彼らが落語をする姿を目にすることは同番組ではほとんど見られない。 これについて、芸能評論家の市川大介氏は語る。 「かつては、演芸番組で落語を目にする機会もあったのですが、落語はある程度時間を取らなければ成立せず、今のテレビに向いてない。深夜放送やBS放送では多少あるものの、落語を扱う番組が減ったため、自然とテレビで落語家が落語を演じる姿を目にする機会がなくなったというわけです」 では、テレビではあまり見ることのできない、『笑点』メンバーの落語の実力とはどんなものなのか? 「メンバー7人の平均年齢は65歳とかなり高めですが、みなさん意欲的に高座を務めています。3ヵ月間病気療養していた桂歌丸師匠は、復帰した高座でおよそ1時間にも及ぶ“怪談噺”をかけています。これは相当な気力と体力がなければできません。また昨年、喉頭ガンを患って一時休養していた林家木久扇師匠は、寄席でもおバカキャラは全開。自分の師匠である林家彦六の物真似を交えた“彦六伝”を十八番とし、常に笑いの絶えない高座です」(演芸ライター)