ゆでたまご嶋田先生がナビゲート。大阪で開催中の『キン肉マン』原画展は"肉聖地"とともに楽しもう!
通天閣から電車を乗り継いで40分ほど、住之江区の平林地区。周りは工場が多く立ち並び、トラックが行き交う道路の片隅に、なぜかキン肉マンのマンホール。なんと、ここは少年時代の嶋田先生と中井先生が暮らした平林ビルの跡地。ゆでたまご誕生の場所なのだ! 「幼稚園の頃から住んでいて、小4の頃、中井が引っ越してきました。それから18歳まで住んでいた。壁には私と中井の描いた落書きがいっぱいあったなあ」 そこから向かうは住吉大社。本殿は国宝にも指定されている、大阪を代表する神社。その近くにある創業70年の町中華『栄来軒』。ここもゆでたまご先生ゆかりの店。 「中井と通っていた初芝高校(現・初芝立命館高校)の通学路にあったんです。よく行ってた本屋の隣。まだ高校生だからお金もなくて、学食をかけそばにして、小遣いを貯めて行ってました。1週間に1回、あそこで中井とひたすら漫画の話をしてたな。おすすめは、当時から食べていた焼き飯に焼きそば。チャーハンじゃないんですよ(笑)」 焼き飯はこれぞ焼いた飯、焦げめがちょっとしたアクセント。焼きそばは塩味で麺がもっちり。どちらもぱくぱく食べられる。4代目店主の藤本さんによると、嶋田先生は今も大阪へ来た際に立ち寄るそうで、最近は酢豚もお気に入りとのこと。 これだけ行けば、キン肉マンファンとしては大満足だが、せっかくなので、嶋田先生おすすめ大阪グルメを教えてもらおう。 「難波だったら、『重亭』のハンバーグとオムライス。18歳ぐらいで初めて知ったのかな? 久々に行ったら大将が『キン肉マン』ファンで嬉しかったな。あと今、"裏難波"っていうのが流行ってるみたいなんだけど、そこの『豚足のかどや』。豚足に特製味噌がついてるけど、塩で食べても十分おいしいです、ここはなんとごはん持ち込み可というね(笑)。それから、新世界の『グリル梵(ボン)』。ヘレカツカレーって、東京でいうヒレカツにカレーソースをかけたものが絶品。笑福亭鶴瓶さんが行きつけみたい」 最後に原画展についての思いを聞かせてもらった。 「中学生の頃に、近鉄漫画賞で入選(『ラーメン屋のトンやん』)したのが、我々ゆでたまごの原点なんです。その賞の審査員だった手塚治虫先生、望月三起也先生、水島新司先生、里中満智子先生の原画が一緒に飾られていて、当時毎日のように観に行って、感激していました。私たちの原画展も誰かのそんな機会になったらこの上ないです」 取材・文/関根弘康 撮影/榊 智朗
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