米3M、通期利益見通しを上方修正-ブラウン新CEOの下で2度目
(ブルームバーグ): 日用品・工業品メーカー大手の米3Mが発表した7-9月(第3四半期)決算は、生産性向上への取り組みが奏功し、利益がアナリスト予想を上回った。同社は2024年通期の利益見通しの下限を上方修正した。
調整後1株当たり利益は1.98ドルと、ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均の1.91ドルを上回った。通期の調整後1株利益は、前回予想レンジの下限である7ドルから少なくとも7.20ドルになるとの見通しを発表した。
ビル・ブラウン最高経営責任者(CEO)が5月に就任して以来、年間利益目標の上方修正は2度目。それでも、3Mの新しい予想の中間値は7.25ドルと、ウォール街の予想7.30ドルを下回っている。
3Mの株価は年初来で約48%上昇し、S&P500種株価指数の23%高を上回っている。
ブラウンCEOはインタビューの中で、収益予想の上方修正の大部分は、優先事項の工場内の生産性向上によるものだと説明。支出削減と自社株買いの効果も寄与したとの見解も明らかにした。
第3四半期の調整後営業利益率は23%と、アナリスト予想の22.4%を上回った。
3Mの株価は数年間で600億ドル余りの時価総額が消失したが、ブラウン氏が最初に再活性化計画を発表した7月下旬以降、回復傾向にある。同氏は3Mの複雑な組織に組み込まれた無駄を省きながら、新製品の開発加速により、伸び悩んでいる売り上げを伸ばしたい考えだ。
原題:3M Raises Full-Year Profit Target a Second Time Under Brown (1)(抜粋)
--取材協力:Matthew Boyle.
(c)2024 Bloomberg L.P.
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