超富裕層顧客はエキゾチック・プット検討、米選挙ヘッジ-ゴールドマン
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループのファミリーオフィス顧客は今年の米大統領選を前に、ボラティリティーを乗り切る方法としてルックバック・プットオプションと呼ばれるエキゾチック・オプションを検討している。ゴールドマン幹部が明らかにした。
プライベート・ウェルスマネジメント資本市場グローバル責任者のサラ・ネイソンタラハノ氏は4日のオンラインセミナーで、「ファミリーオフィスではおしなべて米国の選挙を懸念している」とした上で、「われわれはルックバック・プットのようなデリバティブ戦略に時間を費やしている」と述べた。
ルックバック・オプションとはオプション満期日までの原資産価格の最高値ないし最安値を行使価格とするオプション取引で、原資産をオプション期間中の最高値で売る権利をルックバック・プットオプションと呼ぶ。
ネイソンタラハナ氏は大統領選前の経済のボラティリティーは備えるべき「リスク」ではあるものの、ゴールドマンは米経済の力強さに基づきポートフォリオ配分に関する見解を変えるつもりはないとした。
こうしたコメントにより、超富裕層の一部が米大統領選についてどうみているかについて知見が得られる。ネイソンタラハナ氏は選挙期間中は若干のボラティリティーが生じる可能性は高いが、「経済と成長は安定した状態を保っている。これが変わることは想像できない」と語った。
原題:Goldman Family Office Clients Eye Exotic Puts as Election Hedge(抜粋)
--取材協力:Ye Xie、Rich Miller、Annie Massa、Charlie Wells.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Benjamin Stupples