米国債相場、2カ月に及んだ下落止まったか-利回り4.5%に買い殺到
(ブルームバーグ): 米国債相場は2カ月間にわたって売り込まれてきたが、ここへきてようやく安定化の兆しを示しつつある。利回りが新たなピークを試すたびに直ちに買いが入る状況だ。
トランプ氏の米大統領選での勝利や根強いインフレ、堅調な経済指標の発表が続いていることを背景に、米10年債利回りは9月中旬以降に急ピッチで上昇してきた。
しかし、同利回りが今月15日に4.5%を上回った後は大口の買いが次々と入った。利回りは急速に低下傾向をたどり、それ以降はその水準を超えていない。先週末22日は4.4%と、1週間前の4.43%から3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い水準で引けた。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のファンドマネジャーらは、米国債利回りが4%を大きく上回っていれば、それだけで投資妙味があると話す。米国債は株式相場下落に対するヘッジ手段という伝統的な役割を担い始めたとも指摘した。
ピムコの資産配分担当ポートフォリオマネジャー、エリン・ブラウン氏は米国債について「ボラティリティーが非常に低く、高いリターンを生む資産だ」とブルームバーグテレビジョンで発言。10年債利回りが再び5%に上昇したら「もっと積極的に購入することに強い関心を持つだろう」と語った。
ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「利回りが大きく上昇するとの強い確信を投資家が抱いているとは思わないが、米国債の大幅上昇を抑える要素も一定程度ある」と指摘。
トランプ次期政権の関税措置や財政出動を巡る不確実性がある中、「いったん休止してダイナミクスを把握することがより求められる」と述べた。
原題:Bond Market Halts Brutal Run as Buyers Pounce on 4.5% Yields(抜粋)
--取材協力:Edward Bolingbroke.
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Liz Capo McCormick, Ye Xie