PMSや生理痛、正しく知って婦人科かかりつけ医に相談を
文京区で取り組んでいる女性の健康づくり
続いて登壇した文京区の上田ゆきこ区議会議員は、区の各種施策や考え方について以下のように述べました。 「文京区では更年期や骨粗しょう症・女性特有のがん対策として、厚生労働省が定めた3月1日から3月8日までの女性の健康週間に、大塚製薬などの協力を得て、女性のライフステージごとの健康課題とその対策の啓発活動を行っています。 他にも女性の生理等に関する研修を男性職員を含むマネージャークラスの職員に実施したり、お手洗いに生理用品を設置し、生理休暇の制度も整備されています」
また上田氏は、PMSや更年期の症状は個人差が大きいことや男性にも更年期や男性特有の病気があることに触れ、「女性だからと一括りにするのではなく、自分に合った健康管理法を行ってほしい。区からの情報発信も積極的に行っていくが、婦人科のかかりつけ医を見つけるなど普段から専門家に相談できる環境が望ましい」と述べました。
月経痛や月経不順も病院で治療できる
最後に登壇した、神谷町WGレディースクリニックの尾西芳子院長は、月経の仕組みや諸症状、その対策について詳細に紹介しました。
まず月経の周期として、月経(頭痛・吐き気・腹痛)→卵胞期(気分が安定)→排卵(少し腹痛・むくみ)→黄体期(イライラ・眠気・吐き気・下腹部痛等)に触れ、PMSは黄体期に顕れる症状であること、排卵後のホルモン減少が大きな要因と考えられていることを解説し、特に月経困難症について、以下の2つに分類されることに触れ、セルフチェックで自身の症状を確認してほしいと述べました。 1,原因となる病気がないもの…「機能性月経困難症」10代に多い 2,病気が原因となって引き起こされるもの…「器質性月経困難症」
中でも、以下の症状がみられる場合は、婦人科医の受診を勧め、月経困難症は保険診療も可能で鎮痛剤や低用量ピル、ホルモン剤から漢方まで様々な治療方法があるとし、「月経痛や月経不順が病院で治療できると知らない人が多いので、我慢せずに病院へ行きましょう」と呼びかけました。 ・生理痛がだんだん悪化している ・生理痛がひどく寝込んでしまう ・生理以外にも腰痛がある ・市販薬で痛みが治まらない