男の約束、ご褒美ピザ 選抜決めた選手に差し入れ イタリア料理店・野木店長ら /京都
<第91回選抜高校野球大会 センバツ高校野球> ◇から揚げなど山盛り センバツ出場を決めて練習に励む福知山成美の選手たちに25日夕、学校近くのイタリア料理店「イル パッツィーニ」(福知山市堀)から大量のピザやオードブルの差し入れが届いた。 以前、店のすぐ近くに学校が寮として部屋を借り上げたマンションがあったことから、男子新体操で全国大会出場の経験がある野木善隆店長(37)と寮生との間でスポーツマンとして気脈が通じ、その後の野球部員たちとも交流が続いていた。 センバツに出場した5年前を最後に甲子園から遠ざかり、選手に発破をかける意味で野木店長が「甲子園出場を決めたら店でパーティーをやろう」と約束。経営者の吉岡隆弘社長(40)も快く了解して、吉報を待っていた。 今回のセンバツ出場を選手や当時の寮生が報告に訪れ、野木店長は「そりゃうれしかった」と話し、約束を果たすため早速、店への招待を井本自宣監督(45)に打診。63人の部員が押し寄せることに恐縮する井本監督に、「ならば」と差し入れを申し出た。 提供したのは、まき釜で焼いた店自慢のピザ16枚。「高校生が好きな物を」と選んだ照り焼きチキンやから揚げなどオードブルもどっさり用意され、練習を終えたばかりの選手たちはそれを見て大感激。「うまい、うまい」と言って20分ほどで全てを平らげた。 野木店長から「甲子園で1秒でも長く試合を楽しんでほしい。思いっきり輝いてください」との激励にも、選手たちは二つ返事で約束していた。【佐藤孝治】 〔丹波・丹後版〕