初の純国産新型コロナワクチン承認 XBB対応 ~人間を発展させてきたのはテクノロジー
地政学・戦略学者の奥山真司が11月29日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。国産XBBワクチンについて解説した。
国産XBBワクチン初承認、12月に無料接種で使用へ
厚生労働省は11月28日、第一三共が開発した新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「XBB.1.5」に対応したワクチンの製造販売を承認した。厚労省は140万回分を購入することで合意しており、初の国産ワクチンとして12月4日の週にも自治体に発送され、無料接種で使われる見通し。 飯田)販売名「ダイチロナ」で、ファイザーやモデルナと同じ「メッセンジャーRNA」と呼ばれる遺伝物質を使うワクチンです。追加接種用で、12歳以上が対象となります。川口市の“すみれ”さんからは、「国産のコロナワクチンが使われるという話を聞き、ようやくか、と思いました。来月接種するつもりなので、このワクチンが打てるかなと予想しています」とメールもいただきました。5回目の接種券が来たという“なべ”さんは、画像付きで「早めに打ちに行こう」とポストされています。
テクノロジーのおかげで進化してきた人間
奥山)国産ワクチンができて嬉しいです。ワクチンの話題はセンシティブなのですが、個人的には、ワクチンに関しては楽観的に捉えています。昔からテクノロジーや技術の進化を勉強してきて思うのは、「人間はテクノロジーがあったおかげで進化できたのではないか」ということです。 飯田)テクノロジーのおかげで進化してきた。 奥山)映画『2001年宇宙の旅』のオープニング・シーンで、「祖先のサルが初めて道具を使った」という印象的なシーンがあります。もしかしたら人間は、あのように道具を使い始めたから、人類として進化してきたのではないかという考えです。古代の遺跡調査研究の専門家であるティモシー・テイラー氏は、『The Artificial Ape』という著書のなかで、古代の遺跡を調査すると「道具を使い始めたから人類の頭脳が、手が発達してきた。道具そのものによって変わってきたのではないか」と書いています。現代人として生きている我々は、テクノロジーとともに生きているのではないか。例えば、病院で出産する際に帝王切開を行うこともできるのです。 飯田)医療を受けられる。