【中継】北朝鮮“衛星”通告なぜ今 “日中韓”足並み乱れ狙い?首脳会談のウラで…
日テレNEWS NNN
27日、韓国・ソウルではおよそ4年半ぶりとなる日中韓の首脳会談が行われました。その注目される会談の直前、北朝鮮が通告したのが「人工衛星」の打ち上げです。打ち上げられれば、去年11月以来のこととなります。 ▼日本政府の受け止めは…北朝鮮“衛星打ち上げ”通告 ソウル支局から中継です。 ――北朝鮮はなぜこのタイミングで衛星の打ち上げを予告したのでしょうか? 今回の予告について「北朝鮮が計画を達成する上でギリギリのタイミングにさしかかっていた」とある国防関係者は指摘しています。 北朝鮮の金正恩総書記はことし中に追加の衛星を3基打ち上げる方針を示しています。一般的に、衛星を打ち上げ正常に稼働しているかを検証するには数か月レベルの時間がかかるとされています。北朝鮮としては衛星3基を打ち上げるとする中、すでに年の半分がたとうとしていて、目標を達成する上で、ギリギリのタイミングになってきていたというのです。 ――衛星はいつ打ち上げられるとみられているのでしょうか?また仮に打ち上げに成功すればどの程度の脅威があるのでしょうか? 韓国メディアの多くは、軍関係者などの話として、北朝鮮が今週前半にも衛星を打ち上げる可能性を指摘しています。追加の衛星をめぐっては、韓国の申源湜国防相は、その形状の分析から仮に打ち上げが成功しても北朝鮮の偵察能力は大きく改善されていないとの見方を示しています。 ただ、北朝鮮は急速に関係を強化しているロシアから衛星の技術を受けているという指摘もあり、予断は許せません。 ――27日、韓国では日中韓首脳会談が行われていましたが、何かしらの影響はあったのでしょうか? ある日韓関係筋は「北朝鮮は3か国の足並みを乱れさせるためにあえて、きょう予告した」と強調しています。今回の会談は中国と関係が冷え込んでいる日本と韓国が、ようやく4年半ぶりに実現したもので、そもそも3か国が足並みがそろっているとは決していえない状態にあります。 そうした中、北朝鮮としてはあえて会談当日に打ち上げを予告することで、3か国が連携して北朝鮮に対して強いメッセージを出せないように、ゆさぶりをかける思惑があったと指摘しています。ある意味、衛星の打ち上げ予告というカードを最も効果的に利用しようとしたとみられます。