【ボートレース】F2の安河内健が今年最後のレースに一走入魂~大村ルーキーシリーズ
◆ルーキーシリーズ第17戦(30日・ボートレース大村・5日目) 安河内 健(29)=佐賀(最終日12R優勝戦に出走) 大きな足かせも何のその。準優勝戦9Rで同じく強力パワーを誇った本村大を2コースから差して1着。F2のハンデを乗り越えて優出一番乗りを決めた。 最大のネックでもある準優のスタートはコンマ19。「誰も来ていなかったから放ったけど、やっぱりそのままで行けましたね。4日目にコンマ10だと思って01を行ってしまったので、保険はかけたいんです」と、タイミングは平凡でもスタート勘にズレはない。 豪快なまくり攻勢も魅力のひとつだったが、F2では難しい。早いスタートが行けなくても勝てるのは仕上がりの裏付けがあるからで、「今年はピット離れ仕様も形になった。今節は特別なことはしていないけど、エンジンのパワーを引き出せている」と、手痛いF2を経験した以上に調整力に自信を付けた1年になった。 苦しい状況に追い込まれてしまっていても、口にするのは「まずはレースを成立させなければいけないのに、自己中だったんだと思います」と反省に加えてファンのことやボートレース業界を考えての言葉。苦い経験がボートレーサーとしての責任、そしてトップレーサーを目指すために必要な自覚が芽生えてきている。 今節が終われば60日間のF休みで、優勝戦が今年の走り納め。「事故をせずにレースを成立させます」。誰よりも集中力を高め、一足先に24年を最高の形で締めくくる。
報知新聞社