67歳オバ記者が「今年最後の盆踊り」へ 人とのつながりを改めて感じ、思い出した母ちゃんの言葉「馬には乗ってみよ。人には添うてみよ」
「今年、最後の盆踊り」にお誘いが
そんな私に「今年、最後の盆踊りですよ」とM子さんはまた声をかけてくれたわけ。10月末、日本橋の寳田恵比寿神社のべったら祭りが毎夏、東京各地で行われている盆踊りの最後の最後なんだって。 いや、びっくりしたねぇ。寶田恵比寿神社前の大提灯に数の提灯が交通止めにした道々を照らして名物のべったら漬けのほかたこ焼き、七味、飴細工などの露店がびっしりですごい賑わいなの。盆踊りの輪に近づくと「こっちこっち~」とM子さんが手を振ってくれて、「入って入って」。気がつくと輪の中に入って手足を動かしていたわよ。 しかしさすがはお江戸のど真ん中、日本橋の盆踊りだわ。輪の中には日本髪のお姉さんがいるかと思えば歌舞伎俳優?という風情のお兄さん。そして着物をシュッと着た70代、80代のおじさま、おばさまが踊るキレッキレの『ダンシングヒーロー』や『東京ブギブギ』のなんと素敵なことよ! あらら、ちゃんとした袈裟を着たお坊さんもいる! 思えばここは小伝馬町の牢獄のすぐそばなのよね。私のヘナチョコ踊りが慰霊になるとは思えないけど、まぁ、いいか。
思い出した、母ちゃんが言っていた言葉
そして祭りが終わるとM子さんのお仲間が集まってコレド日本橋で二次会になり、こうなったら私も本領発揮してビールをぐびぐび、キャハハ、おかしー! 根がお調子者だから飲むとはしゃいじゃう。 そして日本橋から秋葉原のそれぞれの自宅まで3人でほろ酔い機嫌でおしゃべりしながらぷらりぷらりと歩いて帰ってきたのでした。 そういえば2年前に92歳で亡くなった母ちゃんが言ってたっけ。「馬には乗ってみよ。人には添うてみよ」と。 そうだよね。67歳。グズグス言ってないで人からお声がかかったらまず行く! 出来るだけ行くことにしようっと。 ◆ライター・オバ記者(野原広子) 1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。