サッカー日本代表の2年後はどうなってる? 識者5人が考えた2026年W杯メンバー
【不確定なポジションで最適解を見つけられるか】 小宮良之(スポーツライター) FW/上田綺世 MF/三笘薫(俵積田晃太)、鎌田大地(荒木遼太郎)、久保建英(堂安律) MF/守田英正(田中碧)、遠藤航 DF/冨安健洋、町田浩樹、板倉滉、菅原由勢(半田陸) GK/高丘陽平 2年後の予想は難しい。むしろ予想どおりだったら、戦況は厳しいだろう。今後2年で、どれだけプラスアルファが生まれるか。 一方、今の代表の主力は年齢的にも2年後にピークを迎えそうで、現時点では大きな変化は考えられない。 ケガがなければ、という前提だが、DF冨安健洋、板倉滉、MF遠藤航、守田英正、鎌田大地、FW三笘薫、久保建英、上田綺世の8人は"堅い"だろう。パリ五輪世代も台頭しつつあるが、現時点では相当な実力差。センターバック(CB)は町田浩樹、谷口彰悟、中盤では田中碧、旗手怜央、サイドアタッカーは中村敬斗、堂安律、相馬勇紀など層も厚い。本来はレギュラーの伊東純也をどう処遇するか、という懸案も......。 一方、不確定要素が濃厚なポジションもある。 左サイドバック(SB)は伊藤洋輝が有力だが、代表では不安定。今年で38歳になる長友佑都のバックアップを受けざるを得ない。右SBは菅原由勢が一番手も、橋岡大樹、毎熊晟矢が追随し、半田陸、関根大輝のパリ五輪世代が頭角を現わし、経験では酒井宏樹というカードもあり、群雄割拠。GKに至っては、森保一監督の申し子である鈴木彩艶から、選ばれていない高丘陽平なども含めて、10人程度が横一線だ。 森保監督の仕事は、不確定なポジションで最適解を見つけられるか。 左SBは冨安をコンバートし(アーセナルで世界トップレベルの実力を証明)、CBに町田という選択肢もある。GKもプレーコンセプト次第で変わるが、「能動的なサッカー」を志す場合、2022年JリーグベストGKでMLSでも研鑽を積む高丘は面白いが......。 2年後、未知の選手で言えば、俵積田晃太を推したい。単純にスピードと技術に優れ、海外向き。もうひとりは、Jリーグでは突出したエレガントさのある荒木遼太郎か。ライン間でのプレーは出色だ。 W杯は魔物が棲み、勝ち上がるチームは不思議とラッキーボーイも生まれる。「三笘の1ミリ」など象徴的。今シーズンは南野拓実に勢いを感じるが、2年後の旬の選手に"最後のピース"として命運が託される。