12日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、米休場で手掛かり材料に乏しく、1ドル＝153円台半ばで小動き。午前9時現在、153円48～49銭と前日（午後5時、153円63～64銭）比15銭のドル安・円高。 　前日の海外市場では、欧州時間は東京終盤に買われた流れを受け、153円80銭台に上昇したが、その後は153円50銭台に軟化。米国時間には153円90銭台まで買われる場面があったものの、買いは続かず、終盤にかけては153円60銭台に水準を切り下げた。東京早朝はやや売りが優勢となり、153円50銭近辺で取引されている。 　前日の米国市場は「米休場で参加者が少なく、総じて方向感が出なかった」（大手証券）との声が聞かれた。154円近辺まで上昇したが、「154円台に近づくと売りが厚かった」（外為仲介業者）とされ、同水準で上昇一服となった。 　東京市場は「新規の手掛かり材料がなく、方向感が出づらい展開が続く」（先の大手証券）とみられている。「トランプトレードが意識され、トレンドとしてはドル高方向」（同）との声が聞かれた一方で、「上昇ピッチが速いと、政府要人からけん制発言が出る可能性がある」（先の外為仲介業者）として、一方的な上値追いは限られると見る向きが多い。あすに米消費者物価指数（CPI）の発表を控えていることも、様子見姿勢を強める要因になりそうだ。 　ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ＝163円69～70銭（前日午後5時、164円23～25銭）、対ドルでは1．0663～0663ドル（同1．0689～0690ドル）。