日米と協力「どの政権でも重要」 韓国最大野党最高委員インタビュー
【ソウル時事】韓国最大野党「共に民主党」最高委員で、次期大統領選の有力候補と目される李在明代表に近い李彦周議員が書面インタビューに応じた。 【図解】非常戒厳を巡る主な捜査対象者 尹錫悦大統領による「非常戒厳」宣言や、党の対日姿勢などについて見解を表明した。主なやりとりは次の通り。 ―尹大統領は昨年12月3日夜に「非常戒厳」を宣言した。 家でニュースを見て、最初は信じられなかった。議員同士で通信アプリを通じ「とにかく国会に行かなくては」と話して駆け付けた。国会の門の前で警察などともみ合った末に入った。違憲、違法な戒厳でも逮捕されるかもしれないという怖さはあったが、私が入れず戒厳を解除できなければ国がどうなるのかという使命感で、必ず入らねばと考えた。塀を越えて国会(敷地)に入った同僚議員もいた。 ―国会は同月4日未明に戒厳解除を決議した。 法的手続きによって戒厳を解除し、混乱を解消できる唯一の機関が国会だ。重大な責任感と使命感を持って民主主義と自由を守るために命懸けで駆け付けた議員や、議員を守るために国会を取り囲んでくれた市民がいたから、迅速な戒厳解除の決議が可能だった。国の危機の中で、国会と国民が一丸となり成し遂げた民主主義の成果だ。 ―共に民主党が政権を奪取した場合、日韓関係や日米韓3カ国の協力に影響が出るのではと懸念する声がある。 李代表は先月26日に水嶋光一駐韓大使と会談し、「今、韓日関係が不安なのは望ましくなく、韓日米と韓日の協力は重大な課題だ」と強調した。韓日関係、韓米日の安全保障と経済の協力は、どの党が政権党かにかかわらず、非常に重要な問題だ。 ―党と李代表の対日観は。 韓日両国は国交正常化以来、経済・社会・文化の各分野で活発に交流しており、今後もそうだろう。民主党出身の金大中大統領時代に、韓日関係は目覚ましい発展を遂げた。 もちろん歴史や独島(島根県竹島)の問題は、韓国の政治指導者として国民感情や国益から、国民を代弁しなければならない面がある。ただ、李代表やわが党は、変化する国際情勢の中で韓日、特に韓米日の強固な協力が何より重要だと、誰よりもよく分かっている。私が知る李在明は、非常に実務的で現実的な政治家だ。