〔NY外為〕円、154円台半ば(21日)
【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク外国為替市場では、ウクライナ情勢緊迫化への懸念から、ドルを売り、より安全な資産とされる円を買う動きが優勢となり、円相場は1ドル=154円台半ばに上昇した。午後5時現在は154円48~58銭と、前日同時刻(155円37~47銭)比89銭の円高・ドル安。 ロシアがウクライナを大陸間弾道ミサイル(ICBM)で攻撃したとの報道を背景に、海外市場で円買い・ドル売りが進んだ。ニューヨーク市場では、米長期金利の上昇に伴い、ドルがやや買い戻された。 米労働省がこの日発表した新規失業保険申請件数は前週比21万3000件と2週連続で改善。ロイター通信によると、7カ月ぶりの低水準となった。最近は米経済の底堅さを示す指標が相次ぎ、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げペースを緩めるとの見方が強まっている。 来月6日に発表される米雇用統計までは円ドル相場に影響するような材料に欠けるほか、米国では休暇シーズンに入るため、「円ドルは再来週にかけて大きくは動かない」(邦銀)見通し。ただ、米株式相場が大幅に上昇すれば、ドルが買われやすい地合になる可能性がある。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0468~0478ドル(前日午後5時は1.0539~0549ドル)、対円では同161円77~87銭(同163円74~84銭)と、1円97銭の大幅な円高・ユーロ安。