<わたしたちと音楽 Vol.45>グラミー・ノミネート作品に参加したTOMOKO IDAが語る、先人として道を切り拓いていくこと
【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い展開されている、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』。Vol.45となる今回は、日本人女性プロデューサーとして初の【グラミー賞】ノミネート作品への参加を果たしたTOMOKO IDAが登場した。 元々は、MPCを扱うビートメイカーとして活動していたが、音楽プロデューサーを志した理由については、「MPCのライブやDJは現場での柔軟性や瞬発力が求められますが、私はもともとモノ作りが好きで、じっくり作り上げるほうが得意。それに女性の音楽プロデューサーってあまり聞いたことがなくて、だからこそ自分はプロデューサーになってみたかった」と明かした。 2016年に音楽プロデューサーとして活動を始め、「そのアーティストをより輝かせられる楽曲を提供しようと意識している」と語った彼女は、タイニーのデビュー・アルバム『DATA』の1曲目「obstáculo」を共同プロデュースし、【第66回グラミー賞】で<最優秀ラテン・アーバン・ミュージック・アルバム賞>にノミネートされた。 女性が音楽界で活躍しやすくなるためには、先人が道を切り拓いていく必要があると前置きすると、「例えば日本のヒップホップの世界の女性アーティストだと、今はAwichさんが前を走って頑張っている印象があります。そういう人がもっと増えていけばより世界が広がると思うので、私自身も、音楽プロデューサーとしてどんどん後進が出てくるように頑張っていきたいですね。現在住んでいるLAのプロデューサー、ソングライターのコミュニティーでは、ほかのアジア人に比べて日本人はとても少ないので、みんなどんどん世界に出てほしいです」とその想いを語った。 インタビュー全文は特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることができる。 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2023年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。 Photo taken at Sound Factory in Hollywood, CA.