〈ホス狂の母親の告白〉「娘が海外の売春組織に5回目の出稼ぎに…」帰省はわずか2時間、再びホストのために旅立ち…
「年越しを海外の売春宿でするなんて」
マナミさんが保育士を辞めて家を飛び出し、Rと同棲のような暮らしをするまで、何度も衝突してきたマナミさんとご両親。 チカコさんは「もう、私たちが娘に何を言ってもその言葉が届くことはない。縛りつけでもしない限り彼女を止めることはできない」と力なく笑う。 「こうなった以上は、娘が自らの意志で目覚めるまで待つしかない」と心に決めた。そして今年9月29日、チカコさんらが待つ自宅に1年半ぶりに一時帰宅したマナミさんを受け入れたという。 「今年9月上旬、オーストラリアから5度目の帰国後、2週間ほど日本に滞在し、Rとディズニーランドに行ったようです。私は『ああ、またエサを与えているんだな』と思いました。 娘はRにハマりながらも家にも帰りたいようで、『今から行ってもいい?』とLINEしてきました。 1年半ぶりに帰宅した娘を一目見るなり私は抱きしめました」 「娘は出稼ぎ先でどんな生活をしてるのか、詳しくは語りません。でも決して恵まれた環境ではないと想像します。 たまに同じ出稼ぎの女性たちとピザを一緒に食べたりしている様子をInstagramに投稿しています。 でも『一度だけ危ない目に遭った』と言っていました。娘を見送りながら『あなたの身に何か危険なことが起きそうになったら、迷わず逃げてね』とだけ伝えました。彼女は『わかった』と言って家を出て行きました」 こうしてマナミさんは9月30日に、今度は北米の都市部の売春宿に向かっていったという。次の帰国はいつになるのだろうか? 「次の帰国は来年1月だと言ってました。あの子が3年前に海外出稼ぎに出るようになってから、1年の大半を海外で過ごしている状態です。年越しを海外の売春宿でするなんて、想像がつきません。胸が苦しくなります。今はただ無事の帰りを祈るばかりです」
「些細なことをきっかけにホストへの熱が冷めた」
今年5月の段階で、警視庁は買春目的で女性を渡航させる“あっせんグループ”を2件摘発した。海外売春に出かける娘たちの帰りを、親はただ待つしかできないのか。 かつて自らもホストに数百万円もの金額を貢いだことがあるという元ホス狂の高田さん(30歳)に、自身がホス狂の状態からどのように抜けて目覚めていったかを聞いた。 「かつて私はホストにハマっていたことが親や婚約者にバレて、ホストの連絡先などをスマホから消され、無理やり引きはがされました。 そのとき、ホストとシャンパンタワーの約束をしてたので、それが果たせないなら自殺するしかないと思いました。 遺書を書き、市販の頭痛薬100錠をオーバードーズして自殺を図ったのです。その一件があり、親はホスト通いを許し、私は再びホストに会いに行き無事にタワーも済ませました」 しかしその後、ほんの些細なことをきっかけに、高田さんはホストへの熱が一気に冷めることになる。 「そのホストが、タワー後に『今年は2人の姫にタワーしてもらいました』とツイートしたのを見てサーっと冷めました。タワーは私だけって言ってたのに、騙されたと。それまで『君に一番支えてもらってる』と言ってた言葉も嘘だったんだと。風俗で働き、自殺未遂までしたのにバカみたい! と一気に冷めたんです」 「自分が一番じゃなかった」ということを思い知ったことで熱が冷めたという高田さん。 「きっと海外に出稼ぎに出ているマナミさんも、今は恋人同士だと思い込んでいるはず。それに若さゆえにハードな海外生活も乗り越えられると思いますが、ふと疲れたときにホストがぞんざいな態度などを取ってきたら、モヤっとするのではないでしょうか。 そのモヤモヤが積み重なり、爆発したときに目覚めると思います。 でも心配なのは、目覚めたあとのこと。日常生活に戻るまでどのくらいの時間がかかるだろうか……」 いくら体を犠牲にして稼いだお金も、いずれRの個人口座に振り込まれてしまうだろう。「一刻も早く目が覚めてほしい」、チカコさんの願いがマナミさんに届く日は来るのか。 ※「集英社オンライン」では、ホストクラブをめぐるトラブル、事件について情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せください。 メールアドレス: shueisha.online.news@gmail.com X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
集英社オンライン編集部ニュース班