学び直したい高齢者、日本語学びたい外国人の子 「夜間中学」の複雑な実態
夜間中学は語学学校ではないが……
高齢者や在日外国人を含む義務教育未終了者、不登校などによる形式卒業者、日本語習得が目的の外国籍の子どもという三者三様の動機を抱えた生徒たちにどう対応するか。座長の荒井信大准教授は「夜間中学は語学学校ではない。何を教えるのか。9科目を教えながら日本語も教えるということになる。また、異なる目的で志望してくる実態から、入学の要件は誰を対象にすべきなのかについて合意を得る必要がある」と指摘しました。 このほか、夜間中学をどこに設けるのか、教員はどのように配置するのか、専門的で熱意のある教員をどう確保するのか、といった疑問や問題点も提起され、「夜間中学の目的は何か」という基本問題に加えて、課題山積であることが明らかになりました。 荒井座長は「次回は(1)外国籍の生徒の実態(2)中学を卒業した不登校経験者(3)中学で不登校だった生徒が高校に進学した場合の課題――などについて論議したい」としました。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説