「既存メディアVSネット」で見落とす“大事な視点”。マスコミは偏向、SNS情報こそ真実は正しいのか
ネットには既存メディアには出てこない専門家が唸るような解説もあります。でも、そうした「玉」と、出所不明の未確認情報や世論誘導を狙ったデマといった「石」まで、等価に並んでいるのがネットの世界です。 そんなごった煮から質の高い情報を見極め、「石」は適度に割り引くという作業には、相当高いリテラシーが求められます。多様なメディアに接して訓練を積まなければ、簡単に「石」につまずいてしまうのです。 信頼できるメディアを「マスゴミ」と蔑んで遠ざけることに快感を覚え、「つまずきの石」だらけの道を突っ走れば、メディアリテラシーを身につける機会はますます遠のくでしょう。
最近の選挙戦を巡るSNSの影響力の高まりは、そんな落とし穴にハマっている人が急増しているのを示しているのかもしれません。 自分の情報収集のバランスが取れているのかをチェックするためにも、今こそ新聞の価値を見直してみてはどうでしょうか。
高井 宏章 :経済コラムニスト / YouTuber