落車骨折から復帰も「左右の足の長さ違う」45歳レーサーが“元地元”で意地の準決進出「自分はここで育ててもらった」/青森競輪
青森競輪場の「ウィンチケットミッドナイト競輪(F2)」は3日、初日を開催。2日目の4日に行われるA級準決勝7Rに出場する川崎健次(45歳・神奈川=88期)に話を聞いてみた。(アオケイ・忍足記者) 予選は最終バック4番手。逃げた池田伍功羽を3角過ぎに渡邊颯太が3番手から捲り上げ、2センターから内に下りて池田伍功羽-梶原恵介の後ろにスイッチ。そこから外を回して1着の梶原恵介まで迫っての2着。見事に連対して予選をクリアした。 「渡邊君が仕掛けてくれて、自分のコースを作ってくれたから。4角手前では内に気配を感じていたし、早めには踏めなかった。4番(梶原恵介)がもう少し張ってくれていたら、その内を抜けて1着だったのになあ」と笑いながら話す。 その話を終えて近況の事を聞いてみると、「5月の伊東で決勝に乗ったんですよ。その頃は自分でも『かなり良くなってきた。これならいけるな!』というくらい手応えをつかんできていたんですけど、次の豊橋で落車をしてしまって骨盤骨折ですよ(苦笑)。1か月間は左足を吊った状態で動かせず、その間に体重が6~7キロくらい落ちたんじゃないかな。減った体重を戻すのにも時間がかかってしまったし、何より左足の筋肉が落ちてしまったのが…。それで筋肉の緊張もあって、左足が右足よりも2センチくらい短いんですよ。だから左右のバランスが悪くて、しっかり緊張を緩めるようにマッサージをして臨んでいるんです」と説明。 「自分は生まれが神奈川なんですけど、アマチュアを3年やったあとに青森の星(良信)道場の門を叩いた。それでデビューしてS1まで青森にいたんです。だからこんな状態でも『せめて準決勝くらいは』と思って来たんです。だから予選をクリアできて本当に嬉しい」と表情も緩みがちだ。 準決勝のメンバーを見せると「若い自力の子ばかりどうして集めたのかね(苦笑)。単騎でやるって選択肢もあるけど、佐藤(朋也)君が内山(慧太)君の番手に行く番組だね。青森は元地元だし、その後ろを回るってのがスジかな。あとはしっかりコースを見極めて踏むよ」