〈渋谷カウントダウンルポ〉「日本人はダメ! 日本人はダメ!」年越しの渋谷ではいったい何が起こっていた?
年明けの瞬間は落ち着きを見せたスクランブル交差点だが…
さて、迎えた年明けの瞬間。 スクランブル交差点が大騒動になるかと思いきや、警察の規制によってか平穏な状況が保たれていた。 ただし、警察による規制を逃れてでも狂騒したい人々は警備の緩い範囲へ溢れる。今年のカウントダウンでは、マークシティ前がその対象になった。
まともな通行は不可能な空間
芋の子を洗うような人混みが形成され、四方八方から指笛、「Happy new year」の声が聞こえる。 渋谷区は、日本語、英語、中国語、韓国語で「渋谷カウントダウン」中止の報を出し、12月31日午後6時から1月1日の午前5時までの間、ハチ公像を閉鎖。駅周辺では、12月31日18時から1月1日5時までの間、道路・公園などの公共の場所における飲酒が禁止されており、周辺のコンビニは酒類の販売を停止。 大きなトラブルが起きないための措置をとっていた。 しかし、年の瀬の浮つきに乗じて、非日常を楽しもうとする人々は規制を易々と乗り越え、各人が自由に振る舞う。 結果、行政の規制があったからこそか、重大な事故は起こらなかった。ただ、警備が不十分なエリアには、人ごみが形成されており、一歩間違えば大事故に繋がった可能性もあったろう。2025年を迎える渋谷カウントダウンで事件、事故が起こらなかったことはポジティブな結果だったが、同様の対処を続けると、その先に何があるかはわからない。 年明け後、千鳥足のまま座り込んでしまった写真の男性。彼が酩酊した世界から現実に戻ってくるまでのカウントダウンはいつはじまるのだろうか。
「文春オンライン」編集部