【ヤクルト】現役ドラフト組・北村拓己が移籍後初安打 遠征前に食べた祐奈夫人の“勝負飯”が力に
一塁上で北村拓の笑顔が輝いた。0―0の3回先頭。床田の直球を強振し、しぶとく三遊間を破った。スコアボードに「H」のランプがともる。移籍後初スタメンの起用に応える初安打に「早く1本出したかったので、1打席目に出せたのでよかった」と安どした。 昨年12月の現役ドラフトで巨人から移籍が決まった際には、祐奈夫人(28)から「また、頑張っていこうね」と背中を押された。「妻もサポートしてくれていますし、食事の面であったり、少しでも僕の負担を減らすようにと思っていつも考えてやってくれている」と感謝する。 広島遠征の前日には夫人が作る「鳥のから揚げ」に舌鼓を打ち充電した。「(味付けは)醬油、にんにく、しょうがも入っている。マヨネーズに醬油をかけて食べるのがたまらない。そういう(遠征の)タイミングで必ず食べている」という“勝負飯”を力に変えて快音を響かせた。 3月30日の中日戦(神宮)では延長11回に代打出場。四球で出塁するとガッツポーズを繰り出したハートの熱さも兼ね備える“ツバメの熱男”。チームが敗れたため、「やっぱり勝ちたかったですし、勝たないと意味がない部分もあるので、次試合出たら勝ちに貢献できるようにやっていくだけです」と喜びは胸の内にしまい込んだ。出番はまたすぐにやってくる。(長井 毅)
報知新聞社