年収5000万円もありながら“2つの病”に勝てなかったジャンポケ斉藤慎二の転落(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】 アンジャッシュ渡部建の「多目的トイレ不倫」を超える“色情狂”は出てこないと思っていたが、ジャンポケの斉藤慎二(41)が軽々と超えてみせた。 渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白 テレビ番組撮影中、ロケバスの中で共演していた初対面の20代の女性に対して、「わいせつ行為は、三回にわたって行われました。一度目はキスで終わり、その後休憩でまた二人っきりになった時に、キスをして、斉藤がA子さんの身体を触った。ロケ終了間際にも二人っきりになる瞬間があり、A子さんが斉藤の性器を十数秒ほど口淫した」(週刊文春10月17日号)。 運転手やスタッフが出入りするロケバスで尺八までやらせたというのである。被害に遭った女性が警察に訴え、斉藤は「不同意性交と不同意わいせつの疑い」で書類送検されたが、多くの人が出入りするところで陰部を露出したのだから、「公然わいせつ罪」も付け加えるべきであろう。 斉藤は、昨年も2回、フライデーに不倫を報じられていた。その一人は、狭いマンションに連れ込まれて強引にキスをされたが、何とかそこから逃げ出した。 そのことをフライデーに直撃されると、斉藤は「無理やりみたいなことは絶対してないです」と抗弁したのである。今回も警察に呼ばれて斉藤は、「無理やりではなかった」と主張しているそうだが、この男にとって、女性は自分の言うことを何でも聞くAIロボットだと考えているのではないか。 困ったことにこの男にはもう一つ“病”があるという。ギャンブル依存症がそれだ。 「斉藤の年収は5000万円ぐらい」(文春)だそうだが、持たせれば全部使ってしまうので、「すべて嫁さんが管理し、月数万円の小遣い制」(同)にしていたそうだ。それでは足りっこないので、芸人仲間や知人、知り合いの社長や、悪い筋からも借金を重ねていると噂になっていたという。 たしか斉藤は馬主でもあり、名馬ジャングルポケット産駒の競走馬を所有していたはずだ。預託料だけで月数十万かかるから、懐は火の車だったと思う。 所属していた吉本興業は、何度も斉藤に「治療プログラム」を受けさせようとしたが、そのたびに、「もうギャンブルはやめました」と嘘をついた。だが、今回の不祥事もあって、斉藤との契約を解除してしまった。 “病”を2つも抱えた亭主を、タレントで妻の瀬戸サオリは、「夫側の一方的な行為ではなかった」と擁護しているが、“情けが仇”になっているようだ。 実は、私は女性にはモテなかったが真性のギャンブル依存症だった。大学で覚えた競馬にのめり込み、社会人になっても土、日は朝から競馬場に入り浸った。帰りは、とぼとぼとオケラ街道を歩き、駅前の交番で電車賃を借りたことも1度や2度ではなかった。ギャンブルのスリルは賭けた額に比例する。夏冬のボーナスを全部ぶち込んで1点勝負したことも何度かある。 最初に競馬を見たのはシンザンが勝ったダービーだから60年以上も競馬を見てきているが、馬券でいい思いをした記憶がない。30代半ばで結婚したカミさんに、なぜ借金ばかりなのかとなじられた。それでも競馬をやめられなかった。 定年後、ようやく依存症から脱出できたのは、あまりに当たらないことに嫌気がさしたのと、カネの工面ができなくなったからである。私には借金を頼める友人知人も、筋の悪い金貸しもいなかった。今は毎週、テレビを見ながら100円、200円のチマチマ勝負。たまに当たれば夕飯の膳にスーパーで買ったマグロの刺し身がのる。 安酒をあおりながら、2つも“闇”を抱えた斉藤のこれからを、ふと、思った。 (文中敬称略) (元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)