<異世界スーサイド・スクワッド>セクシー&キュートなスーパーヴィラン、ハーレイ・クインの魅力に、視聴者もさっそく釘付け!?
ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊「スーサイド・スクワッド」が、剣と魔法の異世界で大暴れする『異世界スーサイド・スクワッド』(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第1話は、ハーレイ・クインたちが異世界(ISEKAI)へと飛ばされる様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】“ISEKAI”に進出したハーレイ・クインやキング・シャーク(ほか、Episode1の場面カット多数) ■ハーレイ&ジョーカーのド派手な逃走劇 ハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)とその恋人・ジョーカー(CV:梅原裕一郎)は、ビルを爆破し、大金を積んだ車で逃走中。追跡してくるパトカーをロケットランチャーや爆弾などで蹴散らすふたりだったが、立ち寄ったBarで襲撃にあったことで離れ離れになってしまう。ハーレイはビル屋上にて謎の刀使い(カタナ、CV:安済知佳)と遭遇し、交戦の末に捕縛されてしまう。一方、ジョーカーには逃げられたという報告を聞いたハーレイは、「待っててプリンちゃん、私絶対にプリンちゃんのとこに帰るから」と嬉しそうに笑うのだった。 冒頭はハーレイとジョーカーの逃走劇。華麗にピアノを弾きながら改造クラシックカーを乗り回すジョーカーと、ロケットランチャーや爆弾ノックで追っ手を迎え撃つハーレイのド派手なカーチェイスは、まさに「これぞヴィラン!」というはちゃめちゃっぷりで、一気にテンションをMAXにしてくれる。DCコミックス初心者の方のために補足をすると、ハーレイとジョーカーはともに『バットマン』に登場する悪役で、それぞれを主人公とした映画も作られるほど人気のキャラクター。恋人同士なのも原作の設定通りで、ハーレイがジョーカーのことを「プリンちゃん」と呼んでいるのも踏襲している。アメリカでは恋人のことを「ハニー」や「スウィーティー」など、甘い愛称で例えることが多く、ハーレイもまた自分の大好物の「プリン」を恋人の呼び名にしているのだ。SNSでも「予想以上にハーレイが可愛い!!」「ふたりのイカれっぷりが最高っす!」と盛り上がっていた。 ■ISEKAIに進出!? 原作の流れを汲みつつ、異世界モノの魅力も それから半年後、監獄で快適に生活していたハーレイは、組織の長官であるアマンダ・ウォラー(CV:くじら)により外へと連れ出される。スタンガンにより気絶させられたハーレイが目を覚ますと、そこは飛行中の機内であり、周囲には自分と同じ立場のヴィランたちも拘束されていた。そんなハーレイたちに、アマンダから特殊任務が言い渡される。一方的な命令に反抗するヴィランたちだったが、首に爆弾が埋め込まれていることを知らされ、さらに家族までも人質に取られると、いやが応にも従うしかないのだった。しかしその矢先、飛行中のヘリが突然失速して地上に不時着。そこに広がっていたのは、見たこともない異世界(ISEKAI)の景色だった。 アマンダを司令塔とする謎の組織A.R.G.U.S(アーガス)は本家でも登場していて、凶悪犯であるヴィランたちを集めて「スーサイド・スクワッド」を結成し、刑期短縮と引き換えに危険な任務に向かわせるという設定。そこは本作でも同じ流れなのだが、唯一違うのが、彼らの行き先が異世界である点だ。アメコミキャラらしい軽妙な煽り合いや軽口の叩き合いの積み重ねで、機内の雰囲気がすっかりアメリカ映画の空気になったと思った途端、目の前に剣と魔法の異世界が広がっているという、なんとも言えないギャップが本作の醍醐味のひとつだ。そもそもアマンダたちはなぜ異世界へと進出しようとしているのかはまだ謎に包まれており、そこは今後の展開に注目したい。 ■いきなりの異世界でもヴィランたちが無双! 不時着したハーレイたちが目にしたのは、空中に島々が浮かび、ドラゴンが飛ぶ幻想的な異世界だった。そこでは大勢の人間とオークが戦っており、ハーレイたちもオークの集団に襲われる。突然の異世界体験に戸惑うのもつかの間、これが現実であることを理解したハーレイは、目を輝かせて「アタシの敵ってことよね!」とやる気満々。このセリフを機に、ヴィランvsオークのバトルがスタート。勢いよくヘリから飛び出したキング・シャーク(CV:木村昴)がオークたちを食い漁り、予測不能なアクロバティック攻撃で敵を翻弄しまくっていくハーレイ、巨体から繰り出される一撃必殺のパンチでなぎ倒していくピースメイカー(CV:子安武人)、身体を自由自在に変化させて戦うメタヒューマンのクレイフェイス(CV:福山潤)、正確無比な射撃で一掃していくデッドショット(CV:山口令悟)と、ヴィランたちがその実力を遺憾無く発揮し、瞬く間にオークの集団を殲滅。さらに続けてやってきたのは、オークたちと戦っていた人間と思しき軍勢。怪しいものではないとアピールするハーレイたちだったが、そのかいも虚しく、あっけなく牢屋へと入れられてしまうのだった。 オークたちとの戦いで、ようやく名前と能力が明らかとなったヴィランたち。詳しい説明は省くが、ハーレイ以外の4人もDCコミックスの人気キャラで、これは言わばヴィランのオールスターチーム。スーパーマンやバットマンといった正義のヒーローには出せない、悪党ならではの痛快さが魅力だ。またオーク戦のアクションは、前半のカタナとのアクションとはまるでテイストが違っていることにも注目したい。カタナ戦では、実写のアクションをベースに、それをアニメーションとして丁寧に描き起こしたロトスコープに近いリアル系作画。対してオーク戦は、ケレン味やメリハリを重視した日本アニメっぽい作画となっており、現実世界と異世界で異なるアクションを描き分けている。世界観の違いがハッキリと伝わってくることに加えて、スタッフ陣のDCコミックスへのリスペクトも感じさせてくれる粋な演出となっている。今回は、キャラクターたちの能力や性格、チームの雰囲気などがお披露目され、作品そのものの方向性が示されたエピソードとなった。アメコミらしさ全開のキャラクターたちが、日本製のISEKAIにどう立ち向かっていくのか、日米の文化交流的な側面も感じられて面白い。SNSでも「掛け合いのテンポが最高」「アクションしっかりしてて流石WIT」「元ネタ何も知らないから逆に新鮮に楽しめてる」など、さまざまな感想コメントで盛り上がっていた。さて次回第2話は7月12日(金)放送予定。楽しみすぎて、今から待ちきれない! ◆文/岡本大介