温泉と名建築が同時に楽しめる!丹下健三をはじめ安藤忠雄や隈研吾ら超有名建築家が手掛けた極上の温泉宿
SUIDEN TERRASSE(山形)/坂 茂
日本有数の穀倉地帯、山形県庄内地方。その象徴である水田に着想を得た「SUIDEN TERRASSE」は、世界初となる坂 茂さん設計の宿泊施設です。「晴耕雨読の時を過ごす 田んぼに浮かぶホテル」というコンセプトのもと、水田に映るリフレクションも美しい建築は、共用棟、宿泊棟、温泉棟からなる3つの棟で構成。客室では紙管を使用したベッドや椅子など、坂さんデザインによるインテリアでくつろぐこともできます。内湯と露天風呂、フィンランド式サウナを備えた源泉掛け流しの天然温泉はもちろん、約2000冊の本が並ぶ2つのライブラリーもあり、長期滞在したくなりそう。
界 由布院(大分)/隈 研吾
国内有数の温泉地である由布院を舞台に、隈 研吾さんが生み出した温泉宿です。由布院の原風景を感じる棚田を主役に、建材として日田杉(ひたすぎ)、竹や七島藺(しちとうい)などご当地ならではの伝統工芸や自然素材をふんだんに採用。四季折々に色づく棚田の情景を中心に由布院の原風景を感じることができます。棚田に佇む離れの客室は、農家らしい寄棟屋根の平屋がの情景としても美しく、景色になじむデザインが特徴的。また、地元の文化を体験する“ご当地楽”「わら綯い」でお守りをつくるワークショップなど、この地の魅力に出合える仕掛けも満載です。
積善館 本館 積善や(群馬)/永山祐子
350年以上の歴史ある古湯であり、1954年には国民保養温泉地第1号に認定された四万温泉。湯治の聖地とも呼ばれる温泉と共に、「積善館」は元禄7年の開業から現代まで歴史を積み重ねています。この老舗旅館で、現存する日本最古の湯宿建築として重要文化財にも指定されている本館の改修、復興を建築家・永山祐子さんが手掛けました。改修においては、長年の増築で生まれた違和感を払拭。内風呂がない客室の水回りを整備し、長期湯治滞在者の快適性を高めています。また時代の流れで使われずにいた場所は、滋味豊かな食事が楽しめる開かれたレストラン「積善や」へ。心身ともにパワーチャージできる現代の湯治場です。
長く歴史を積み重ねた老舗のリノベーションや、巨匠の名作を大切に受け継ぐ建築、今後オープンを控えた新たな施設も続々と登場。名湯と美食に憩うだけでなく、名だたる建築家たちが英知を尽くした美しき建築で、日本の素晴らしい自然や伝統、文化と触れ合う。そんな温泉宿があなたを待っています。