久保建英、23歳誕生日に明かした日本サッカー界への危機感「世界を見たらどんどん16、17で…」
日本代表MF久保建英(ソシエダ)が4日、遠征先のミャンマー・ヤンゴンで23歳の誕生日を迎えた。練習後には報道陣の取材に応じ、「びっくりですね。気付いたら23なんで。うかうかしてると、気付いたら28とかになっててもおかしくないんで、気を引き締めて頑張りたいと思います」と笑いを誘っていた。 【写真】日向坂46メンバーがサポ姿で現地観戦「可愛すぎて二度見した」「美しさで溢れてる」 日本代表活動中に誕生日を迎えるのは18歳になった初招集時の2019年から数えて4回目。誕生日当日に取材対応をするのも恒例となっており、「正直、たまにはオフに家族と楽しく誕生日を祝いたいなというのはありますけど、選ばれるだけ感謝したいなと思います」と冗談を交えながら充実感をにじませた。 22歳では自身初のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)を経験し、選手キャリアを前進させる1年となった。アジア杯も含めた連戦による疲労により、トップパフォーマンスを出せない時期が続いたことは心残りとなったが、「いろいろあったけど充実していたとは思う。いろんな新しい経験ができて楽しかった」と総括した。 もっとも、久保がA代表とともに歳を重ねてきた一方、並び立つ同世代がA代表に割って入れていない現状も浮かび上がる。今回の招集メンバーでも、久保は同じ2001年生まれのFW鈴木唯人と並んで最年少という立場。アジア杯メンバーには年下の02年度生まれのGK鈴木彩艶が入ったが、久保より下の世代でA代表キャップを経験したフィールドプレーヤーはいまだいないという状況だ。 また久保自身も18歳目前でA代表に選ばれたものの、主力の地位を築くまでに長い時間を要したという過去がある。2年前にもA代表で誕生日を迎えたが、20歳最終戦の国際親善試合パラグアイ戦は19分間の出場にとどまり、21歳初戦で迎えたブラジル戦は出番なし。久保は「周りの同じレベルの若手がどんどん使ってもらっている中で、なんで僕は使ってもらえないんだろうという気持ちも正直あった」と当時を振り返り、若手の台頭に乏しい日本サッカー界への危機感を口にした。 「試合に出て自分で価値を示すことでしか切り開けないものもあるけど、日本代表が強くなりたかったら次の若手を積極的に使っていくべきだと思うし、そうであれば僕にももっと違う未来もあったかもしれない。世界の流れを見ても若くて有望な選手はどんどん使っていくべきだと思いますね」 「僕は試合に出てやれることをやった結果だと思うけど、代表のなかで序列が変わったというより、チームで僕が結果を残したことによって代表での序列が変わったと思う。代表の序列を代表で変えるのは難しいし、選手個人でどうにかできることではない。国全体として世界を見たらどんどん16、17で良かったら使うという形なので、そこに日本も追い付きたかったら変に年齢にとらわれず、これから出てくるのかは分からないけど、出てきたら17、18でもどんどん積極的に使ってあげるべき」 その思いは選手の起用法だけでなく、A代表入りを志す選手にも向けられていた。 「正直、僕の下が全然入ってこないのはちょっと悲しい。いつまでも同じメンツでいるのは代表としても良くない。どんどん新しい風が入っていくべきで、それこそ長友選手みたいにベテランでもある意味新しい風でもあるので、そうやってどんどん新しい風を入れていくべき。年齢は関係なく、どんどんいい選手が入ってくるべきだとは思う。16、17、18で代表に割って入って来られる選手がいるかと言われたら僕はわからないけど、そのレベルの選手がどこかにいるなら代表の門を叩いてほしいなと思います」