2人の“恋の壁”はどうしたら超えられる?映画『きみといた世界』中川可菜×保﨑麗の素顔と恋愛観
過去の恋愛はもういない人みたいになります
──映画ではその相手となる水野くんはすごく不器用な男性ですが、お2人は不器用な男性についてどう思いますか? 中川:水野くんだったら、恋愛対象にはならずに友達止まりになっちゃうと思います。不器用でも全然いいんですけど、私自身はたぶん価値観とか会話のテンポとかが合わないだろうなって。 保﨑:私は、めっちゃ慣れてて全てわかってるぜみたいな感じで来られるよりかは、一生懸命さが伝わってくるのはすごい好印象なので嬉しいですね。頑張ってくれてたら。 ──保﨑さんご自身は好きになる可能性はありますか? 保﨑:はい、あるかもしれないです。 ──中川さんはノリが大事なんですね。 中川:そうですね。関西人なので、関西弁で話した時のノリとかテンポ感とか。ノリツッコミも、おどおどされると詰まっちゃうじゃないですか(笑)。コミュニケーションのひとつとして、やっぱりそこが大事です。友達にはなれますけど。 ──劇中で弓削智久さん演じる“管理人”の「 心の傷、そんなものがどこにある。ただお前が大切に抱えているだけなんじゃないか」という印象的な台詞があります。お2人は大切に抱えている思い出はありますか? 中川:私は全ての経験が大切だなって思っていて。それがあるからこそ今の自分がいるので、これといって大事に抱えてるっていうものはないです。それに嫌なことは寝て忘れちゃうんですよ、すぐ。もちろん楽しかったことは覚えてるので、そういう感情は大事にしてます。 保﨑:たぶん私も忘れっぽい方で、思い出とかも写真を見返して思い出すタイプなので、記憶としてあんまり残ってないのかなって思います。その時は一生懸命生きてるんですけど(笑)。 ──じゃあ、過去の恋愛も引きずったりしない? 中川:全くしないですね。 保﨑:もういない人みたいな感じになります(笑)。 ──映画で碧衣は突然現れた過去の恋人に惑わされますが、お2人は人を信じやすい方ですか? 中川:そんなことないと思っています。最初は疑いから入ってしまうかもしれません。 保﨑:一緒です。壁が割とあるタイプです。 ──壁がなくなるまでには何があるんでしょう? 保﨑:時間ですね。接した時間で徐々に。 中川:私は時間と……その人の仕草とか言葉の使い方とか。 ──どんな仕草や言葉遣いがお好きなんですか? 中川:すごくいいなって思ったのが、自分の意見が違った時にまずそれを肯定してから自分の意見を言ってる方がいて、素敵だなと思いました。「私はこうこうがいいと思います」とか「ちょっと似合わないんじゃないですか」じゃなくて、「それも素敵だと思うんですけど、こちらの方がよりいいと思います」っていうような。好きなことや好きなものを否定されるのってすごくショックだったりするじゃないですか。あと、私は「お前」呼びが苦手です。 保﨑:あ~、絶対やだ。 中川:好きな人とかでもなく、そこまで関わりもないのに「お前」って呼ばれると、「?」ってなっちゃいますね。 保﨑:「お前」ももちろん嫌いなんですけど、なんか強要してくる人が嫌ですね。物事を「なんとかじゃん」っていう言い方がちょっと嫌いかもです。どっちがいいかなって選択になった時に、「なんとかじゃん」って自分の意見を強要してくるというか、押し付けてくる人は苦手です。 ──中川さんもなんとなくうなずいていますが。 中川:いや、難しいなって。 何も考えず喋っちゃうと、口癖って言いますか、「なんとかやん」みたいな感じで出ちゃうこともあるから。 保﨑:「やん」だと柔らかいんですけど、「じゃん」って言われると、なんかちょっとやだかも。人によるのかもしれないけど……人によります!