“無駄”がお金を生む!? 注目のシェアサービスとは…
シェアサービスの市場が急激に拡大している。 料理イベントなどを手がけるコークッキングは、飲食店で余った食品をシェアするサービス「TABETE」を今年4月からスタートした。 関東近郊の192店舗が登録し、売れ残った料理や余った食材など「まだ食べられるのに捨てられてしまう食品」を割引価格でTABETEのウェブサイトに出品。購入者が店まで受け取りに行く仕組みだ。 飲食店では、食品の廃棄、いわゆる「食品ロス」が大きな課題となっている。農水省によると、日本での食品ロスは年間646万トンで、日本人全員が毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てている計算となる。 東京・中野区にある居酒屋和ごはん一献 丸屋では、ランチで作りすぎた天然真鯛のかぶと煮を出品した。価格はランチ900円から200円割り引きし、700円。すると、午後5時前にTABETEを通じて商品を購入した女性客が来店した。この店では出品した商品の購入率が100%だという。 一方、人材不足が深刻化する介護分野でもシェアサービスが始まっている。 訪問介護・家事・生活支援サービスを行うクラウドケアは、買い物の付き添いなどを頼みたい高齢者や障がい者と、介護スキルをもつ人材をマッチングする。 介護資格を持つ大学生の井澤樹里さんは、クラウドケアを通じて87歳の女性の買い物に付き添い、荷物を持つなど手助けをした。井澤さんは「自分がもっているスキルを誰かの困り事に還元できたら」と話す。 厚労省によると、団塊世代が後期高齢者(75歳以上)となる2025年には介護人材が最大34万人不足する。 今、こうした社会課題を解決するシェアサービスが続々と生まれている。