【迷走】市長と議会の対立で暗礁…駅前ホテル計画「当面凍結」 市民あきれる「なんでできないの」 事業者は損害賠償を求め市を提訴することも検討
迷走する飯山駅前(長野県飯山市)のホテル計画です。ホテルを建設し運営する予定だった事業者が取材に対し、計画を当面、凍結する考えを示しました。市が補助金を出す予定でしたが市長と議会の対立で支出の見通しが立たなくなり、事業者側は「現状では事業が進められない」としています。 “市長VS議会”「みっともない」市民があきれる対立 駅前ホテル建設めぐり…市長「守秘義務」議会「説明不十分」
■駅前ホテル計画を「当面凍結」
飯山ホテル・寺島勲取締役: 「補助金が出ないとなるとホテル建設は成り立たないと考えている。もう一度、最初からやり直すと」 「飯山ホテル」の担当者が取材に応じ、駅前のホテル計画を当面、凍結する考えを明らかにしました。
■市長と議会が対立
飯山市が誘致していた駅前のホテル建設。2021年、公募に応じた地元経営者らでつくる「飯山ホテル」に対し、市は当初、最大5億円を補助する方針を示し、議会も承認していました。
しかし、そのあとの選挙で事業の検証を掲げて当選した江沢市長が、「補助金の支出はしかねる」と表明。見通しが立たなくなり、飯山ホテルは2023年7月、民事調停を申し立て、市側と解決策を探ってきました。 その結果、江沢市長も補助金を出すことを認め2024年6月、「補助金は最大3億6000万円」とすることなどで合意しました。
議会の承認があれば、事業が進められるはずでしたがー。 市議会は調停条項案を否決。調停の経過を「守秘義務がある」として説明しない市長に議会側が反発した形です。 市長と議会の対立で再び暗礁に乗り上げ、飯山ホテルは計画を当面、凍結する考えです。
■損害賠償を求め市を提訴することも検討
飯山ホテル・寺島勲取締役: 「これ以上進めても進展は見込めないという判断に至り、調停を取り下げることにしました。議会で否決になったということはホテル建設は正直、難しいと思います」 飯山ホテルは、今後、設計費などについて、損害賠償を求め市を提訴することも検討しているとしています。
■市民「何でできないの」
飯山市民はー 市民: 「出張の人がいっぱいいるけど中野の方に行ってるみたいだし、泊まるのに。何でできないのかなって」 「空けといちゃもったいないよね」 計画凍結について市は、「今後の対応を検討している」としています。
長野放送