英士朗「超楽しかった」 パリ五輪・ウエイト10位「毎年やりたい」
パリ五輪は10日、ウエイトリフティング男子102キロ超級で、富山市出身の村上英士朗(29)=いちご、滑川高OB=はスナッチ180キロ、ジャーク220キロのトータル400キロで10位だった。村上は初めての五輪の舞台に「超楽しかった。毎年やりたい」と充実感を漂わせた。 ■五輪マークに涙/足負傷で不安に 村上英士朗コメント 今まで競技が好きで、その延長線上にオリンピックがあると思っていましたが、多分誰よりもオリンピックに出場したい気持ちがあったんだなと思いました。斜に構えていました。 プラットホーム(試技する場所)の上にある五輪マークを見た時は自分がここに出られるんだと思って感激して、涙が出ました。試合前に涙を枯らすほど泣きました。多分事前に泣いていなかったら、試合中に泣いてしまいそうだったので、事前に出し切っておいてよかったです。それくらい気持ちが高ぶりました。 一言でいうと試合は「超楽しかった」です。ウエイトリフティングは他の競技と異なり、自分だけにスポットライトが当たる競技なので、全員が自分を見てくれていると思うと気合が入りました。 五輪予選で両足首を負傷してから、練習でも重い重量は触れず、五輪本番で記録を残せるか不安でした。「足首が悲鳴を上げて試合前にけがをしたらどうしよう」「風邪をひいたらどうしよう」「移動中にけがをしたらどうしよう」など試合の日まで感じたことのないくらいの不安で押しつぶされそうでした。 試合で日本新記録は出せませんでしたが、1本1本死ぬ気で、今、自分にできる最大限は出し尽くしました。 今回の試合は歓声がすごくて、それがなかったら挙げられていなかったと思います。「応援の声が力に変わりました」とたくさんのアスリートが言っていましたが、その気持ちを味わいました。 富山で応援してくださった方の様子も動画で拝見しました。未明にもかかわらず、ありがとうございました。他にも富山県内企業の公式SNSでも応援してくださっているのも見てうれしかったです。