「正社員でいきなり時短は難しい」「子どもの預け先ない」子育て中、難しい再就職の現実
信濃毎日新聞社は、子育て包括支援事業などを手がける「コネヒト」(東京)と共同で、全国の母親2838人に子育てしながら働くことに関するアンケートを実施し、結果をまとめた。出産をきっかけに働き方を変更するのは女性に偏っていることが明らかになった一方で、子育て中の母親が新たに仕事を見つける難しさも浮かび上がった。 【グラフ】出産前と出産後、働き方はどう変わった?2800人に聞いた
回答者のうち求職中は3%。自由記述からは、子育てと仕事を両立できる就職先を探す難しさや、そもそも子どもの預け先がなく求職活動がしづらい状況が伝わってきた。
「家族と家事育児の分担が難しい」ことなどから時短勤務を希望する大阪府の30代は、「『正社員への再就職で、いきなり時短は難しい』とばかり言われる」。愛知県の30代は「時短勤務の正社員の登用をいろいろな会社でしてほしい」と求めた。
また、愛知県の30代は「求職中の母親は、子どもの預け先の壁が高い」と訴えた。岡山県の20代は「預け先が決まらず、仕事の面接に行きづらい」とした。 【アンケートについて】 アンケートは、コネヒトが開発・運営する母親向けアプリ「ママリ」の利用者を対象に実施。子育て中または妊娠中の女性2838人から回答を得た。 調査期間:2023年9月2~3日、9~10日 調査方法:インターネット調査 【コネヒト】 「あなたの家族像が実現できる社会をつくる」をビジョンに掲げ、母親向けのアプリ・情報サイト「ママリ」の開発・運営や、子育て包括支援、企業や自治体向けの育休取得支援事業を手がけている。