中嶋朋子「息子の『北の国から』出演に大反対」も夫の言葉でハッとして親子で共演
私も実際に撮影してみて、よそのお子さんだったら私のほうが難しく感じただろうと思いました。お母さまについてきてもらって、あんな過酷な現場で一緒にするなんてムリだなぁって。 自分の子どもだから責任をもってやりきれました。いまでも息子には、いいことをしたのか悪いことをしたのか、わからないですけど…。 ──撮影中の息子さんの様子は? 中嶋さん:撮影は男の人たちが多いのですが、私がべったり一緒にいるより、息子をポンってはなったほうがしっかりしていましたね。
幼くても男同士のプライドみたいなものがあるのかな。アシスタントの女性に甘えたり、彼女たちにかっこいいところを見せるためにがんばってみたり(笑)。 監督の言うことを聞いていないようでちゃんと聞いていたり。息子の意外な一面を発見してびっくりしました。
■中2で息子が「役者やりたい」いまは良い同業仲間 ── そんな息子さんは、現在役者の道に進まれています。 中嶋さん:幼いころに『北の国から』に出演したり、母親が女優だというのは彼にとって大変なことだったと思います。
だから、なるべく仕事のことを話したり、舞台を観に来てもらったりはしていました。そうしたら中学2年生くらいのときにいきなり、「役者になりたい」と言い出したんです。「高校生になったら自分でオーディションを受けてみたいんだ」って。 ── 中嶋さんの仕事ぶりをみて、息子さんの中でも考える部分があったんでしょうね。実際にオーディションを受けたんでしょうか。 中嶋さん:ちょうど出演者を大々的に全国規模で募集していた映画の一般公募があったんです。ちゃんとワークショップ形式で長期間オーディションを行うものだったので、受からなくても勉強になる経験のように思えました。運よく選んでいただいて出演したのが、2015年の映画『ソロモンの偽証』です。
撮影が終わって、「どうだった?」って聞いたら、息子は「楽しかった」。うわー、よかった!もう母は何も言えませんでした。 ── その映画出演がきっかけとなり本格的にこの世界へ。現在、同業者としてどんな関係ですか? 中嶋さん:よく話をしますし、相談にものりますよ。でも、役者としての特性がそれぞれ違うので、私のやり方と彼のやり方は違うのもお互いに認識しています。私の作品は必ず観に来て、感想を言ってくれます。本当に良い仲間です。