優勝した平田憲聖（撮影・中島信生）

パナソニックオープン最終日（22日、兵庫・有馬ロイヤルGC＝7100ヤード、パー72）首位と2打差の2位で出た平田憲聖（23）＝ELECOM＝が7バーディー、ボギーなしの65で回り、大会記録を3打更新する通算25アンダーで逆転優勝。今季4勝目（通算6勝目）を挙げ、ランキング首位の獲得賞金は1億円を突破した。70で回った清水大成（25）＝ロピア＝が3打差の2位だった。 【写真】優勝トロフィーを掲げる平田憲聖 無双の強さだ。平田が今月だけで3勝目。両手を突き上げて喜んだ。 「決まったときは、全部の気が抜けたような感じがした。出身の関西で優勝したいと思っていたので、本当にうれしい」 勝負どころでショットがさえまくった。首位との差を1打に詰めて迎えた9番（パー4）から立て続けにピンに絡め、4連続バーディー。単独首位に立ち、そのまま逃げ切った。今季パーキープ率2位（89％）の安定感で、4日間のボギーは全体最少の1つ。雨と風が強まったこの日もスコアを落とさなかった。 23歳301日での年間4勝は、石川遼（18歳17日）、松山英樹（21歳279日）に次ぐ史上3番目の年少記録。その石川には、優勝を決めた直後のグリーンサイドでウオーターシャワーの祝福を受けた。平田は「僕は〝遼さん世代〟。小さいときから遼さんが活躍しているのを見てきた。祝福してもらえて感慨深いです」とほほ笑んだ。 2000万円を積み上げた今季獲得賞金は1億円を突破。2位との差を約3400万円に広げ、ランキング首位を走る。 「賞金王になれるように頑張っていきたい。ここまできて意識しない方がおかしいというか、絶対にそこは目標です」。史上初の月間4勝を狙う次週の「バンテリン東海クラシック」（愛知）など、今季は残り7試合。普段はクールな男の口調が、熱を帯びてきた。（鈴木和希）